第1,854回 全身全霊
83年目6月
「バトルアトランティス」開幕。
シリーズ4戦目神戸大会でSPZ世界タッグ戦。王者結城千種、小下小石に挑むのはなんと市ヶ谷レイカ、遠藤亜美。
(タッグ王座まで取られたら完全に市ヶ谷さんの団体になってしまう)
試合は中盤から結城と市ヶ谷が一騎打ち状態。双方大ダメージ。疲弊した市ヶ谷を休ませるべく遠藤亜美が奮闘するも、小下がSTF、これはロープに近かった。何とかつないで市ヶ谷にタッチ。そのあとも市ヶ谷が暴れまわり、なんと市ヶ谷が神の咀嚼(変形の垂直落下ブレーンバスター)で結城を頭から落として3カウント。
「・・・・やられた」
結城千種、タッグ王座も失った。勝負タイム48分56秒。
「・・・・・・っ」
セコンドの遠藤真美、妹の奮戦、そして妹がタッグ王者になってしまい引き離されたことを悟り、複雑な心境を隠せなかった。
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最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合は藤田一美SVSリサ・ライアン。新人の藤田、あまりいいところなくライアンの打撃にやられてしまい、6分21秒、ヘッドバットで敗北。新人が誰もが通る道とはいえ、連敗街道を走る藤田のメンタル面が心配。
外人同士のタッグマッチを挟んで、休憩前のメインイベント。
沈没艦隊の3人(デスマ・ソリューション&上沼垂鉄子&REI)に遠藤亜美・遠藤真美・鳥海理奈の82期生3人が激突。キャラの立った沈没艦隊と勢いのある遠藤姉妹が激しい攻防。最後は乱戦の中、遠藤真美がハイキックで上沼垂鉄子を蹴り倒して勝利。勝負タイム15分40秒。
休憩明けのタッグマッチは、マキーナ姫、エステル・ブリザードVS斉藤智子、金森麗子。マキーナ姫が前面に立ってファイトするも、斉藤智も打撃で応戦。盛り上がった試合、最後はブリザードがマキーナ姫を呼び込んで合体パワーボムをさく裂させ3カウント。勝負タイム24分1秒、
セミ前は小下小石VSアドミラル・ヤジマ。
久々の後半のシングルマッチ起用に燃えたヤジマだったが、小下もそこそこ耐久力はあるので、ヤジマの力押しを受けきってからジャーマンで反撃、しかしヤジマギリギリで返す。ならばと小下、ストレッチプラムで揺さぶってから2度目のジャーマン。小下が元SPZ王者の面目を保った。勝負タイム19分46秒。
セミはスーパーモーガンVSルミーダダーンのシングルマッチ。強豪外人対決。
この試合は12分21秒、大肉弾戦の末モーガンがポセイドンボンバーでダダーンを退けた。
そしてメイン、王者市ヶ谷レイカVS挑戦者結城千種。
(これで負けたら、あの人にシングルで5連敗・・・それは不名誉きわまりないこと。全身全霊をかけて、タッチアウトをぶち込む)
今回は結城、集中力を切らさず互角の攻防を20分過ぎまでやってのけた。そしてバックドロップ!!
「うっ」
これで市ヶ谷頭を打ってしまった。
(いける・・・え、あ!)
しかし市ヶ谷もバックドロップで反撃、そして神の咀嚼!!この一発で結城千種の視界がブラックアウトし、3カウントを奪われた。勝負タイム29分14秒。またしても、結城千種、散る。
(・・・・・・勝てない・・・・どうして・・・)
結城千種、タオルで顔を覆って引き揚げた。
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