第1,875回 イモなんだよ、イモ!
84年目6月
「バトルアトランティス」開幕。
最終戦は新日本ドーム大会。
外人同士のシングルマッチのあと、第2試合は藤田一美、我那覇愛VSサプレーション、サブリマティーのタッグマッチ。デビュー2シリーズ目の我那覇が早くも中堅外人との試合が組まれたがまったくついていけない。ひとり奮闘した藤田だったが外人組の連携に苦戦。最後は藤田がスタミナ切れを起こしてしまい、サプレーションのノーザンライトSHを返せず13分42秒、終了。
続く第3試合はベテランの両選手がタッグで激突。
マキーナ姫、エステル・ブリザードVS小下小石、鳥海理奈。両ベテランが若いパートナーをどう操縦するかがキーとなったこの試合、要所要所で小下とマキーナ姫が介入し、グラウンドの攻防。けっきょく両チーム決め手を欠き30分時間切れ引き分けとなった。その試合が終わると休憩。
*********************
休憩明けは金森麗子、斉藤智子VSデスマ・ソリューション、上沼垂鉄子。この試合は斉藤智がハイキック一撃で上沼垂を戦闘不能に追い込み10分54秒、勝利。
セミ前はアドミラル・ヤジマVSレッドフェンリルのシングルマッチ。アポカリプスの主要メンバーがすべて引退した今、アドミラル・ヤジマは一匹狼で不遇をかこっていた。この日は持ち前の馬力でレッドフェンリルを攻め込み、デスバレーでぐったりさせた後、パイルドライバーでトドメ。勝負タイム13分34秒。
セミはタッグマッチ。遠藤亜美、遠藤真美VS結城千種、仙涯零。
団体ナンバー2だが「市ヶ谷さんとはシングルでやりたくない」というわがまま女と化して会社側も扱いに困ってしまった結城千種、この日はセミのタッグマッチに登場。あいかわらずの力の差を見せつける。そして虎の威を借りる仙涯零。
結城千種、最後は遠藤真美を捕まえて、バックドロップで悶絶させておいてのギロチンドロップという万全の勝利。勝負タイム13分6秒。
試合後、セブン山本統括部長が現れ、
「結城さん調子いいじゃないですか、来月のドーム、前売りはけなくて困ってるんですよ、メインで市ヶ谷さんとやってくれませんかねえ」
と依頼するや結城千種の表情が一変し
「あっぴゃッピャー」
とか奇声を叫んで暴走、なんとセブン山本にラリアットをかます。止めに入った仙涯零も蹴飛ばす。うわあ暴走だ。乱打されるゴング。そんなに市ヶ谷とシングルでやりたくないのか・・・・
そのとき、
ガキン
杉浦美月社長がリングインし、鉄パイプで頭を一撃!!
酷い、悶絶してぶっ倒れる結城。
「わりゃあいい加減にせんかい」
杉浦社長が激怒
「あんたねえ!!プロレス団体のね、マッチメイクは絶対なんだよ!それを断るやつなんてイモなんだよ、イモ!!ええおい!おばさんのヒステリーを舐めないでよね!このイモ!!いいこと社長命令よ来月のドーム、メインで市ヶ谷さんとやりなさい。断ったら解雇よ!ウキー」
場内どよめきと失笑。結局鉄パイプで殴られた結城千種は担架ではこばれ、エキサイトした杉浦社長は鎮静剤をリングドクターに打たれ台車で運ばれた・・・
そしてメインは先月の横浜と同一カードのSPZ戦、王者市ヶ谷レイカに対するは、クリスティン・ロパトカ。ようするに結城千種が使えない今とあっては、団体内の誰も市ヶ谷の足元に及ばないのでEWAのつわものを当てておこうというマッチメイク。で、試合は市ヶ谷様が例によっての力押しで優位に試合を進め、最後は神の咀嚼で14分33秒、あっけなく3カウント。王者が5度目の防衛に成功。
« 第1,874回 84年目5月 バトル・カデンツァ | トップページ | 第1,876回 新宿百貨店前襲撃事件 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント