第1,869回 烏合の衆がいくら束になろうとも
83年目2月
「スノーエンジェルシリーズ」開幕。日本海側の都市を中心に回る。マキーナ姫は今月も「王国復興のための秘密活動」ということで欠場。
シリーズ第4戦神戸大会でSPZタッグ戦。王者市ヶ谷レイカ、遠藤亜美に対するは、結城千種、デスマ・ソリューション組。結城千種がタイトル戦に登場するのも7か月ぶり。
「・・・いまのわたしは、ぼっちじゃない。ダイヤモンドクロッシングの仲間がいる」
「お札は束になると使いでがありますけど・・・烏合の衆がいくら束になろうと私の足元にも及ばないことが理解できないのかしら」
市ヶ谷の壁はどうにもならないが、攻めやすい遠藤亜美を狙えばなんとかなる。そう考えた結城が遠藤亜美を蹴散らし、市ヶ谷にも流れの中でタッチアウト!
「くっ・・・・よくも」
ひさしぶりに味わう衝撃に頭に手をやる市ヶ谷、そのあと暴走気味になり、デスマ相手にタイガードライバーを狙うも失敗。すこしは動きが狂ったかと思わせたが、結城相手に容赦のない攻め!!
「結城さん、ダブルで攻めましょう」
合体ドロップキックで追い込むも市ヶ谷さん怒っている。
「三下は三下らしく、潰れなさい!!」
最後はデスマを捕まえて迫力十分のパワースラム。27分46秒、これで試合は終わった。DC首領のデスマと結城のタッグをもってしても市ヶ谷組の壁は崩せないのか。王者組が防衛に成功。
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シリーズ第6戦金沢大会の第2試合で面白そうなカード。遠藤亜美VSアドミラル・ヤジマ。
団体ナンバー3の小下に勝つところまで来た遠藤亜美が、はぐれアポカリプスの悪い奴、アドミラル・ヤジマと激突。ヤジマのラフファイトに苦しんだ亜美だが、デスソースキックで形勢逆転に成功し、タイガードライバー、ニーリフトの猛攻をくわえ、ついにヤジマから3カウント奪取。14分26秒、これでまた先輩越えを果たした。
最終戦は本拠地に戻っての横スペ大会。
第1試合は藤田一美VSソネット・デュラム。最近は耐久力もついてきた藤田がシングルマッチでも優位に試合を運び、最後は勢いよくドロップキックから押さえ込んで勝利。勝負タイム9分21秒。
第2試合はエステル・ブリザードVSエレナ・ヴィンデンヴィーデル(初来日)
初来日のヴィンデンヴィーデルはEWAから推薦の合った中堅どころレスラーで、派手な大技はないもののインサイドワークが良く、グラウンドと時折思い出したように繰り出す殴る蹴るで試合を組み立てる、嫌らしいファイター。
側頭部への膝蹴りなど、相手にダメージを与える術にたけていて、エステルは苦戦を強いられたが、なんとか最後はタイムアップギリギリで、フロントスープレックスで投げ切ってそのまま強引に押さえ込んで3カウント奪取。勝負タイム29分58秒。これはこれで見ごたえのある試合。
試合後、エステル・ブリザードがマイクを取って説法会を始めた。
「あなたは神を信じますか」
場内爆笑
「この地球にはいま60億の人が、生を受けております。この地球、水の星に生命体が誕生したのが20億年前、それ以来進化を続けて人類が誕生したのも天の配剤・・・」
シングルマッチで勝った時にしか説法会をやらないので結構レアなイベントである。
場内唖然。
「寸善尺魔(すんぜんしゃくま)という言葉があります。この世で生きていると良いことは3センチくらいの量しかなくて、悪いこと嫌なことはその10倍くらいあるということです。しかし、私たちはその10分の1の善を信じて、残り9の魔を乗り越えてゆき、日々の糧を得るために精進しなければならないのです。それではみなさん、ごきげんよう。元気で行こう、絶望するな。では失敬」
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