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2015年2月 9日 (月)

第1,884回 コンビ解体へ(下)

84年目9月シリーズ

初戦新潟大会

「ひぃああああッ!!」
クリスティン・ロパトカのアキレス腱固めを懸命にこらえた市ヶ谷だが、これ以上我慢すると巡業に差し支えると判断したのか、ついにタップ。

48分25秒、王座移動。外人組がタッグベルトを奪取!!
場内ええええええ?あの無敵を誇った市ヶ谷様がやられてしまうとは・・・

(えっと・・・この場合どうするんだっけ・・・・)
ふらつく頭でリングに戻った遠藤亜美、負けるとしたら自分だと思っていた。

「イチガヤ・レイカに勝利したぜ!!」

タッグベルトを巻きワハハハハと勝どきを挙げる外人2人、なんとそのまま缶ビールを飲みながら控室へ引き上げた・・・・

「くっ」
アキレス腱を押さえて痛々しそうな表情の市ヶ谷。若手に命じてシューズを脱がせてコールドスプレー。亜美も駆け寄り、市ヶ谷を引き起こそうとしたが・・・・

「何でカットに入らないのよこのポンコツ!!」

市ヶ谷一喝、うわあ完全に八つ当たりだ。そして市ヶ谷持っていた自らのリングシューズで遠藤亜美の頭を思い切り殴りつけた。

「イタッ」

ここで遠藤亜美の中で何かが弾けた。
「しにさらせーーーッ」

なんと亜美、市ヶ谷に掴みかかり押し倒し、上からマウントパンチで殴りつける!!

カンカンカンカン!!

セブン山本統括部長がゴングを乱打する。若手が制止すべくリングインしてくる。エキサイトとした2人がとっくみあいの殴り合い。仲間割れ、仲間割れ、負けてベルトを失ったとはいえなんと見苦しい。

リング上は大混乱に陥り、セコンド陣総出で引き離された2人、

「くきぃーっ!!」

まるで怪鳥のような叫び声をあげる市ヶ谷様、

「もうあなたのような三下ポンコツとはタッグ組んでられませんわ!コンビ解消よっ!!」
とか言って荒れ狂いながら花道を去って行った。

これを受けてSPZ運営はカードの見直しを図り、遠藤亜美は市ヶ谷とタッグを解消し、その後の地方巡業はユキ萩原、斉藤智子らとタッグを組むように変更された・・・・

(あれ、市ヶ谷さん、わざと負けましたね・・・)

横浜の本社で映像を見ていた杉浦社長はピンとくるものがあった。

いまの自分に対抗しうる存在は、壊れてしまった結城千種を別にすると、遠藤亜美しかいない。そのためにはこれ以上コンビを組むわけにはいかない・・・そう考えたのか・・・・

そして最終戦は、さいたまドーム大会。

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