最終戦は横スペ大会。
第1試合は我那覇愛VSシュウ・メイファ。琉球空手出身者とテコンドー出身者のつばぜり合い。しかし新人の我那覇、まだ長時間のファイトに対応できず動きが止まったところを、メイファの膝蹴りに崩れ落ち3カウントを奪われた。勝負タイム10分19秒。
第2試合に早くも世界タッグ王者のアドミラル・ヤジマが登場。この日は若手の藤田一美とシングル対決。やはりまだまだ馬力が違うのかヤジマが一方的に攻め込む。重爆ドロップキックまで決めた。
―おらおらどうしたそんなんで上に行けると思うとんのか
強烈なパイルドライバーで藤田の動きを止める。これ以上は受けられないと判断した藤田もジャーマンを繰り出すが、あっさり受けきって2で返したヤジマ、
「YOU,FINISH?」(終わったか?)
2度目のパイルドライバーを決めて3カウント。勝負タイム9分47秒。
外人同士のタッグマッチの後休憩。
休憩明け第4試合は結城千種、上沼垂鉄子、仙涯零の沈没艦隊が登場。小下小石、斉藤智子、ユキ萩原の3人と対決。
小下小石23歳、もうアイドルグループOKA3000のエース格なのだが、今シリーズは全大会に出場し、師である小川あかり譲りのグラウンドテクニックを披露。元タッグパートナーの結城千種とも息詰まる攻防を展開。
結城千種、まだ会社上層部とのわだかまりは解消されていないのか、今シリーズも市ヶ谷との対決は組まれなかった。そしてこの日は斉藤智のジェットスマッシュを食らうなど苦しい展開。
最後は6人が入り乱れる乱戦。仙涯零のラリアットを脇固めで捕獲する萩原、しかしよく見ていた結城がカット。そこから試合はバタバタした乱戦が続き、最後は斉藤智が強烈なハイキックで仙涯零を下した。勝負タイム20分2秒。結城千種、もはやかつての輝きを取り戻すことはできないのか・・・・
試合後、小下小石がリングに残り、マイクを取って重大発表。
「わたくし、小下小石は、本日この試合を持ちまして、プロレスリングから卒業させていただきます」
ええええええええええ?
「皆さんありがとうございました」
場内どよめきの中、小下小石が引き揚げた。
セミ前はデスマ・ソリューションVS鳥海理奈のシングルマッチ。あいかわらずノートパソコンを叩きながら入場したですま、試合内容は相変わらずの理詰め。相手の力押しをある程度受けた後、
「それではカットオーバーのお時間です」
カットオーバー炸裂。12分35秒、沈没艦隊のリーダーが面目を保った。
セミはタッグマッチ、遠藤亜美、遠藤真美VSハイパーモーガン、ドリュー・デュークス。遠藤姉妹、よくねばったのだが、外人組のパワーの前に押され出した。亜美が長時間捕まる苦しい展開、しかしモーガンのパワースラムを懸命に返して真美につなぐ。かわった真美もキックを乱打して懸命の応戦、最後はコンビネーションキックでデュークスをなぎ倒し25分20秒の激戦を制した。
試合後、遠藤姉妹は
「来月のタッグリーグ、優勝狙います!!」と力強くアピール。
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メインはSPZ戦、王者市ヶ谷レイカに対するはクリスティン・ロパトカ。
市ヶ谷レイカ、相変わらず容赦のない力押し。ロパトカはSTF一発で逆転を狙ったが、耐えきった市ヶ谷が落ち着いて反撃し、17分18秒、レッグドロップで勝利。王者が9度目の防衛に成功。
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メインイベント終了後、小下小石のプロレス卒業記念ライブ。
OKA3000の選抜メンバー10人とともにリング上に上がった小下小石が、自らの入場テーマ曲「あなたは、私のすべて」を熱唱。SPZ始まって以来のリング上アイドルライブに場内大盛り上がり。
一曲歌った後、小下小石がマイクで最後のあいさつ。
「私は、アイドルグループの中で上に上がるために、プロレスリングの道を選びました。はっきりいって、死ぬほど辛かったことだらけですけど、こうして皆様の声援のおかげで、センターで歌うことができました」
場内大歓声
「今日を持ちまして、プロレスラーととしての活動は卒業しますが、私は、SPZ出身であることをきっと、終生誇りに思います。あと、年末、アクション映画の主演をやります。ここで覚えたドロップキックやラリアットも使いますので、これからも応援お願いします!ありがとうございました!!」
小下小石
2084年10月25日、新日本ドーム大会での対 小川あかり戦でデビュー。2092年11月23日、横浜スペシャルホール大会での 対結城千種、上沼垂鉄子、仙涯零 戦で引退。(パートナーはユキ萩原、斉藤智子)
稼働月数98ケ月、出場試合数(概算)717試合
タイトル歴
第236代SPZ世界王者
第239代SPZ世界王者
第242代SPZ世界王者
(通算防衛回数1回)
第163代SPZ世界タッグ王者
第165代SPZ世界タッグ王者(パートナーは結城千種)
第80回SPZクライマックス優勝
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