第1,900回 私はそんなに運の悪い方ではありません。
85年目6月
「バトルアトランティス」開幕。新人2人は負担を考慮してシリーズフル参戦させず、地方興行では交互に登場させるようにした。
このうち新人の雛鶴さやかは上背があり、第4戦の神戸では先輩の仙涯零をDDT乱発であわやというところまで追い込んだものの、これ以上は受けきれないと判断した仙涯零が本気の裏拳で殴りつけて3カウントを強引に奪取した。
神戸大会メインはSPZタッグ戦。王者市ヶ谷レイカ、アドミラル・ヤジマに対するは遠藤亜美真美。あいかわらず市ヶ谷レイカさまが暴れまわる。さすがの遠藤姉妹も防戦一方だが、真美のハイキックで弱ったところへ亜美がデスソースキック!さすがの市ヶ谷もこの連発でくらっとしたらしくヤジマにスイッチ。ここでヤジマも懸命に奮戦して市ヶ谷の回復を待つ。
「スリルが出てきたじゃねえか」
ヤジマ、ラフファイトでしのぎつつ、遠藤真美をデスバレー、パイルドライバーで攻め込む。しかし真美も懸命に亜美につなぐ。どちらに転ぶかわからない試合となったが、
「オラァ!!」
最後はヤジマが乱戦の中、渾身の力でパワーボムを決めて、遠藤亜美から3カウントを奪った。勝負タイム42分11秒。
「あたしが本気だしゃあこんなものよ」(ヤジマ)
「まあ、今日は、パートナーに助けられましたわ」(市ヶ谷)
王者組が5度目の防衛に成功。
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最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合は雛鶴さやかVSタイニー・リチャーズ。外人戦初勝利を狙ってグイグイ馬力で押した雛鶴だったが、10分過ぎてスタミナ切れを起こす苦しい展開。それでも勝負をあきらめず、唯一の持ち技、DDT2連発でリチャーズを下した。勝負タイム14分58秒。
外人同士のシングルマッチを挟んで、第3試合はアドミラル・ヤジマVSアンリ・キッパーへリング。タッグベルト防衛に成功して意気上がるヤジマ、この日も迫力に満ちた攻めでB級外人を追い込み、長めの場外乱闘で観客をあおってから、パイルドライバーでとどめを刺した。勝負タイム22分56秒。その試合が終わると休憩。
休憩明けは6人タッグマッチ。沈没艦隊の殺人SEデスマ、上沼垂鉄子、仙涯零VSマキーナ姫、遠藤真美、新人の川端明子。
チームワークに勝る沈没艦隊が有利と思われたが、こういう緩い試合に回された遠藤真美も奮起。しかし最後は乱戦に持ち込んだ沈没艦隊が格落ちの川端を捕まえ、最後は上沼垂が得意の489系アタックで川端を沈めた。勝負タイム10分25秒。
セミ前は鳥海理奈、我那覇愛の若手コンビにジェイジェイ・コーディ、ダイナマイト・サラが激突するカード。思いのほか若手2人が食らいついてきて、最後はなんと分断作戦で勝負に出た若手チームがそのまま押し切り、我那覇がダイビングプレスでダイナマイト・サラから3カウントを奪った。場内えええええの歓声。勝負タイム18分9秒。
セミはユキ萩原、斉藤智子VSクリスティン・ロパトカ&キラー・キエフ。この試合はロパトカの冷静な試合運びが光り、最後はカウンター気味のビッグブーツで15分5秒、ユキ萩原を料理した、
そしてメインイベントはSPZ戦、王者市ヶ谷レイカに挑むのは遠藤亜美。
「会心の一撃が立て続けに入ればわからないですが、私はそんなに運の悪い方ではありませんことよ。普通にやれば99%勝てます」(市ヶ谷レイカ)
市ヶ谷レイカ、掌底、ラリアットと荒々しい攻め。そしてボディスラム連発。打撃以外は大したことがないのを読み切っている。あわてた遠藤亜美も早めのデスソースキックをしかけたが
「その程度?」
あたりが浅い。そして市ヶ谷DDT、ラリアットで反撃。
「ギギギ」
悶絶する遠藤亜美、もうこれで勝負の行方は見えた
「どうかしら」
市ヶ谷、弱った亜美へタイガードライバー、レッグドロップの猛攻を浴びせ3カウント奪取。終わってみれば市ヶ谷の完勝。勝負タイム21分35秒。王者が2度目の防衛に成功
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