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2015年4月28日 (火)

第1,917回 ふたりの勝利

85年目3月
「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。東北地方を南下するシリーズ。

第6戦宇都宮大会であばしりタッグ戦。

王者デスマソリューション、上沼垂鉄子に対するはアンリ・キッパーへリング、マリーン・パニパト。ここ最近常連外人となって中堅どころで渋いファイトを展開しているキッパーへリングとパニパトに再度チャンスが与えられた。
「せっ」

外人パワーを警戒したのか、積極的に仕掛けてゆく上沼垂。得意の489系アタックも決めたが、一発では決まらない。逆にパニパトが大ぶりの掌底を連発してペースを握る。しかしデスマも
「SEバックドロップ」
しかしパニパトも
「Die!」
裏拳でデスマを追い詰める。ならばとデスマは
「カットオーバー」
アンリを得意のカットオーバーに捕らえてギブアップ勝ちをおさめた。勝負タイム28分40秒。王者組が2度目の防衛に成功。

***************************

第7戦幕張大会のメインは久々開催のSPZ世界タッグ。王者市ヶ谷レイカ、アドミラル・ヤジマに対するは遠藤亜美真美。
「おほほほほ、何度向かってきても結果は変わらないというのに」
「フッ、バカな奴らだ。お前らも入院に追い込んでやろうか」

市ヶ谷のパートナーのヤジマ、ベテランの域に入っているがその馬力は健在、何しろデビュー戦で対戦相手の小川あかりを入院に追い込んでしまったのは語り草となっている。
「まずヤジマさんを潰さないと・・・1対2にすれば市ヶ谷さんもあせってくる」
そう考えてヤジマに蹴りを叩き込んでいった遠藤姉妹だが

「おらああ」
ヤジマも豪快な頭突きでたじろがす。そして相手がひるむのを見ていい流れを作って市ヶ谷にタッチ。

「なかなかできることではありません。タッグマッチで、その。引きどころを間違えずに出しゃばらない闘い方ができていますね」
解説の小川あかりがぼそっと。

そしてあとは市ヶ谷様の暴虐劇場。遠藤姉妹の2人を寄せ付けない。先シリーズの最終戦で流血に追い込まれたのを根に持っているようだ。
「ウアーッ」
しかし遠藤亜美もデスソースキックで市ヶ谷様を怯ませ、市ヶ谷レイカを肩車!!

「真美!いま!」
ダブルインパクト炸裂!市ヶ谷が数年ぶりにフォールを許すかとざわめいたがここはヤジマが間一髪カット。

「おのれぇ」
あとを受けて出てきたヤジマが奮戦。しかし真美のタイガードライバーで頭を打ってしまう。

「・・・・く、この・・・・」

「さあ、さあ!」
真美のコンビネーションキック!
「う・・・」
前のめりに崩れ落ちるヤジマ、ひっくり返してカバーする真美、そして市ヶ谷様は場外で頭を押さえている!
ワン、トゥ、スリ

王座移動。勝負タイム51分58秒。遠藤姉妹ががっちり握手。入社4年目でついにSPZ世界タッグベルトを奪取した。

「くきぃーっ!」

リング下でくやしがる市ヶ谷様、大の字に横たわるヤジマ。

試合後のヤジマはダメージが深くノーコメント。タッグベルトを手放した市ヶ谷様、憮然とした表情で控室へ。明日の埼玉で、遠藤亜美とこんどはシングルベルトをかけての対決が組まれている・・・・

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