第1,918回 いつか必ず
85年目3月 ファイヤーソウルシリーズ
最終戦はさいたまドーム大会。相変わらず超満員の盛況。
第1試合はダイナマイト・サラVSシュウ・メイファの外人対決。体格に勝るサラがラリアットを連発して8分45秒、勝利。
第2試合は鳥海理奈VSドリュー・デュークス。元SPZ王者のデュークスに鳥海がどう向かって行くかが焦点の一戦。しかしデュークスが顔面蹴りで鳥海を流血に追い込む。これでひるんでしまった鳥海。サンドバッグ状態になってしまい最後は裏拳に屈した。勝負タイム13分43秒。
続く第3試合はアドミラル・ヤジマ、雛鶴さやかVSアンリ・キッパーへリング、マリーン・パニパトのタッグマッチ。
新人の雛鶴が奮闘。DDTでパニパトを脳天からマットへ。しかしベテランのヤジマの動きがいま一つ。やはり昨日の幕張でタッグ選手権試合51分やって疲労が抜けていないのか。それでも得意のパワーボムでキッパーへリングを叩きつける。これはパニパトがカットしたが、
「雛鶴!乱闘!!」
指示を出して場外乱闘させて決めにかかる。戦いが2つに割れる中、あせってロープに振ったキッパーへリングへおちついて背面トペを決めて押しつぶしたヤジマが3カウント奪取。勝負タイム15分1秒。その試合が終わると休憩。
休憩後第4試合はデスマソリューション、上沼垂鉄子、仙涯零VS藤田一美、我那覇愛、川端明子の6人タッグマッチ。
―いつまでもこの位置じゃいけない
藤田が先発を買って出て果敢に攻めてゆく。タッチを受けた我那覇も流れるような攻め、そして川端も懸命のファイトでつなぐ。最後は6人が入り乱れる攻防の中、チョップ一撃から強引に丸め込んだ藤田が上沼垂から3カウント奪取。勝負タイム16分54秒。
第5試合は斉藤智子、ユキ萩原VSサプレーション、サブリマティーのタッグマッチ。この試合は盛り上がったが、最後はユキ萩原がつかまってしまい、22分42秒、サブリマティーのラリアットに屈した。
セミファイナルは遠藤真美VSクリスティン・ロパトカ。晴れて世界タッグ王者になった真美、この日は強豪外人とシングルで対決。前日のロングマッチの影響が心配されたが、得意のキックをばしばし叩き込んで、元SPZ王者のロパトカを沈めた。勝負タイム11分59秒、場内ええええの声。
そしてメインはSPZ戦、王者市ヶ谷レイカに挑むのは前月と同じ遠藤亜美。
「試合の荒れるタッグならともかく、シングルではどう転んでも無駄だというのに」
前の試合に出たばかりの遠藤真美がシャワーも浴びず、コスチュームの上からTシャツを羽織っただけでリング下から檄を飛ばす。
「このおっ!」
懸命にキックを叩き込んでいった亜美だったが、市ヶ谷様、重爆ドロップキック、ブレンバスター、タイガードライバー2連発と怒涛の攻め。やはり役者が違いすぎる。
「このっ」
遠藤亜美もデスソースキックで勝負をかけるが、平然と受けきった市ヶ谷レイカ。
「終わりですわね」
神の咀嚼は首固めに切り返されたが、延髄斬りでペースを奪い返すと怒涛の攻め、最後はもう一度延髄斬りを叩き込んでから3度目のタイガードライバー、なんとかロープに手を伸ばした亜美、
しかし市ヶ谷、神の咀嚼!今度はまともに決まった。しかし遠藤亜美試合を捨てず、ギリギリで返して、2度目のデスソースキック!
「こしゃくな・・・」
しかし市ヶ谷、すんでのところで見切って、わずかながら身を引き致命傷を回避。
ならばと市ヶ谷、2度目の神の咀嚼。
「グワーッ!」
遠藤亜美、脳天から危ない恰好で落ちてしまった。これで試合は終わった。勝負タイム30分6秒。遠藤亜美、またしても市ヶ谷の牙城を崩せず。
王者が9度目の防衛に成功。累計防衛回数も25に伸ばした。
「おーほほほほ、全然疲れてませんことよ!あんなの片付けるくらいちょちょいのちょい。まあ少しはあの二流のいいところを出させてあげないと山本さんが渋い顔をしますからね。わたくしはなんて慈悲深いのでしょう」
「いつか、いつか必ず、あの人を病院送りにしてやる・・・・」(遠藤亜美)
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