第1,946.5回 セブン山本の暗躍
SPZベルト、累計防衛回数34という大偉業を達成した市ヶ谷レイカ様、
バックステージでインタビュー。
ーやりましたね、とうとう
「オーホホホホホ、喜ぶのはまだ早いですわ。来月、次の挑戦者をはり倒して、真に最強の称号を得ることができると思っていますわ」
ーそれでは来月に向けての抱負を
「誰が相手でも、自分のプロレスをするだけですわ。まあマッチメイク委員会さんはおそらく強豪の外国人選手をぶつけてくると思いますが、なんとかなるという自信と確信を持ってやるだけですわ。」
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その翌日、都内某所の高級ホテル会議室。
セブン山本社長が誰かと密談していた。
「4月シリーズの最終戦、ワンマッチ限定で復帰して市ヶ谷レイカとSPZ戦でシングル対決をお願いします」
「・・・お断りします。あの人とはやりたくありません」
「・・・・そういうと思いました。ならば、これでどうですか」
せぶん山本は持ってきたアタッシェケースを開いた。
中には1000万円の札束が5つ。
「・・・・・・っ」
「契約ではファイトマネーは確かワンマッチ15万前後でしたが、この一戦に限り、5000万円差し上げます。そして、勝てば・・・・もう5000万。」
「・・・・・・考えさせてください、明日社長の携帯に電話を入れます。」
その場で即答しなかったのは彼女なりのプライド。
人間は弱い生き物である。
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