第1,953.9回 決断を 吹きかけるため
時に西暦2095年
「社長、例のプロジェクトの件ですが、先生から連絡がありまして着々と進行しているとのことです。秋ごろには実戦に投入できるかと」
「うん、そうか、ありがとう」
セブン山本社長が頷く。
(これで、遠藤の妹がしくじっても、次の役者がいる。となると、もうあの選手は、要らない。)
役員会議室でセブン山本社長、携帯を操作した
「あ、もしもし、結城さん?悪いんだけど明日の18時、本社まで来てくれるかな」
翌日
「次期シリーズSPZクライマックスに出て、これは要望じゃなくて指示だから」
「Sクラは・・・出場メンバーが決まっているのでは?」
「上沼垂さんを急性胃腸炎ということにして欠場させちゃえばいい」
結城千種、乱暴な提案に目をむく。
「嫌です。あの人とはやりたくありません」
セブン山本社長、30秒くらい沈思していたが
「そっか、じゃあ、仕方ないな」
と言って書類ケースから一枚の紙を取り出した
「辞令、結城千種さま、貴殿、2095年9月1日付で、SPZミュージアム、副館長を命じます」
(!!!)
結城千種、レスラーとしての戦力外通告を受けて動揺を隠せない。
「・・・理由を聞かせていただけませんか」
「理由も何も、マッチメイクに従わない選手はいらない。」
結城千種の脳内で何かが弾けた。
「この×××野郎!!」
暴言を吐いて、セブン山本社長にグーパンチ一閃!!
「ぶべらっ」
椅子から転げ落ちる社長。
「ふざけんじゃねえよ」
といって結城千種は役員会議室をずかずかと出て行った。
「うがががが・・・」
床に倒れ伏しのたうち回るセブン山本社長だった。
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