第1,971回 クローンズクラッシュ、一瞬の歓喜
87年目3月
「ファイヤーソウルシリーズ」開幕。
最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合、スカルオークVSシュウ・メイファのシングルマッチは力押しに徹したスカルオークがDDTで勝利。勝負タイム8分27秒。
続く第2試合は川端明子VS鳥海理奈。元SPZタッグ王者の鳥海がこの位置での扱い。奮起した鳥海が頭突き、エルボーの荒々しい攻めで川端を追い込み、バックドロップ、STOの猛攻で川端を沈めた。勝負タイム15分16秒。
休憩前の試合に沈没艦隊が登場、
デスマ、上沼垂、仙涯零VSミスUSAマスク、イザンヌ・チャン、デスローズ84号。
例によって外人組のパワーについていけない沈没艦隊。そのまま押し切られ、最後はデスローズのパワースラムにデスマがやられてしまった。勝負タイム11分32秒。
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休憩後の試合は藤田一美、瀬戸田光VSゴールドフェンリル、サブリマティーのタッグマッチ。新人の瀬戸田光がビッグマッチで休憩後の試合までポジションを上げてきた。
藤田が若い瀬戸田をリードしながら懸命のファイトを見せたが、好事魔多し、サブリマティーのシャイニングウィザードがもろに入って13分4秒、藤田フォール負け。
第5試合は遠藤真美、ユキ萩原VSハイパーモーガン、ボンバーダダーンのタッグマッチ。久々来日のハイパーモーガン、その強さはやはり別格。そしてボンバーダダーンも体格にモノを言わせての荒々しい攻め。苦しい状況が続くユキ萩原と遠藤真美。真美がコンビネーションキックを放つもダダーンの岩のような体には通じない。さいごはモーガンがジャンピングハイキック、パワースラムの猛攻でユキ萩原を追い込み、なぜかスモールパッケージホールドで3カウント奪取。勝負タイム23分59秒。
セミは遠藤亜美VS我那覇愛。SPZの前王者と元王者が激突。ニーリフト乱打で優位に立った遠藤亜美が攻め込み、そのまま蹴り乱打、ニーリフトで勝利。勝負タイム15分45の勝負を制し、昨年末のタイトル戦の雪辱を果たした。
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そしてメイン、王者市ヶ谷レイカに挑むのは、なんと初挑戦のTMクローンズ、
この1.2月に遠藤亜美、我那覇に負けたのになぜという反応だったが、「市ヶ谷は最近馬力に頼りすぎるきらいがあるので、理詰めで攻めてくるTMにも勝機はあるかも」というセブン山本社長の判断で起用された。市ヶ谷レイカ、この試合に勝てば通算防衛回数が40の大台に乗る。とてつもない数字にリーチをかけている。
市ヶ谷を引退に追い込むために作られた格闘マシーンというふれこみのTMクローンズ、昨年11月の実戦投入以来、そこそこのいい試合はするのだが、機転が利かず勝ちきれないというのが関係者の評価。この日も10分経過のあたりで息が乱れだし、そこを市ヶ谷に突かれてボディスラム、ドロップキック、掌底の猛攻。そして市ヶ谷様ラリアット、重爆ドロップキックを挟んでDDT。強い。強すぎる。
TMクローンズ、ニーアタックで反撃を試みるも市ヶ谷様バックドロップ、レッグドロップの猛攻、しかしここでTMクローンズ、狙っていた、するするっと組みついて飛びつき腕ひしぎ逆十字!
これは完璧に極まった。
があ・・・・っ!!!
すこしでも耐えれば腕が折れると判断した市ヶ谷レイカ、苦悶の表情でタップするしかなかった。
ええええええええええええ?
「45分20秒、クローンズクラッシュでTMクローンズの勝ち」
場内アナウンスはこの決まり手を「クローンズクラッシュ」と呼称。
王者が2度目の防衛に失敗。
突然の王座移動に場内どよめき。
「!!」
勝ったTMクローンズ、一瞬だけ歓喜の表情を見せたが、すぐ本来の役どころに戻って、無表情でベルトを巻いた。
「よっしゃー、よくやったー」
マネージャーの欲野深子がリングに上がってガッツポーズ。
「・・・・・・」
市ヶ谷レイカ、憮然とした表情、腕以外は深刻なダメージを受けたわけではないので、痛恨のタップ。無言のままリングを後にした。
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