第2,054回 真田美幸の成長(4)
91年目12月、ウルトラタッグリーグ。
タッグリーグを行方を左右するのは、
心、技、体はもちろんのこと、
知力(相手チームの弱い方を確実に沈められるか)、そして時の運。
SPZのフロントサイドに代々伝わる言葉である。
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第7戦は仙台大会、リーグ戦も佳境。
我那覇○、藤田(4点、ノーザンライトSH 13.22)グレトリ、フランチェスカ×(4点)
我那覇組が連敗を4で止めた。藤田はフォローに徹し、我那覇が懸命に全面でファイト。これが奏功し、最後は動きの落ちたフランチェスカをノーザンで仕留めた。
ウォリアー、USA○(10点、DDTからの片エビ固め 11.31)カレン、ヘレン×(4点)
ウォリアー組が1敗を守った。アッカ―マン姉妹の攻勢を馬力でねじ伏せ、10分経過のアナウンスとともに決めに来て最後は乱戦の中USAがDDTでヘレンを下した。
「あした、サイタマ、ビッグマネー」(USA)
外人選手は異国マットのタッグリーグの優勝などに価値を見出しておらず、賞金が唯一のモチベーション。これが逆に怖い。
瀬戸田○、真田(10点、ジャーマンSH 14.45)スパルタン子×、Sカムイ(6点)
瀬戸田組も1敗を死守。対戦相手のラフ攻撃に苦しんだものの、最後は乱戦の中ジャーマンで瀬戸田がスパルタン子から3カウントを奪った。。
「あした?2試合やればいいんでしょ!ギャラは1試合分しか出ないと思うけど」(瀬戸田)
TM○、スカルオーク(10点、飛びつき腕ひしぎ逆十字 11.03)アフロ、マジソン×(0点)
仙台大会メインはTM組が快勝し1敗を守った。10分経過までは相手の攻めを受けながら要所で反撃するファイトに徹し、いきなりの飛びつき腕ひしぎでマジソンの腕を破壊。
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最終戦はさいたま大会。
グレトリ○、フランチェスカ(6点、ストレッチプラム 13.19)Sスパルタン子、Sカムイ×(6点)
初来日のグレトリ、この日はスーパーカムイのラフに対してシュートスタイルで応戦。最後は一騎打ち状態の中、手堅くストレッチプラムで勝利。6点でリーグ戦を終えた。
「ハードな戦いだった。呼んでもらえたら、また日本で闘いたい」(グレトリ)
我那覇○、藤田(6点、レッグラリアートからの片エビ固め)10.18)アフロ、マジソン×(0点)
我那覇組も6点でリーグ戦を終えた。初戦で王者チームを下した時は行けるかと思われたが、そのあとまさかの4連敗を喫して脱落。しかしきょうは我那覇が伝家の宝刀レッグラリアートを決めて勝利。
瀬戸田○、真田(12点、ムーンサルトプレスからの片エビ固め 13.42)カレン、ヘレン×(4点)
「1日2試合はきついですけど、やるしかありません」
まず瀬戸田組、セミでアッカ―マン姉妹と対戦。中堅タッグ屋としてのアイデンティティしかない相手なので何とかなる。危なげなく攻め込み、最後はセオリー通り分断作戦を仕掛け、ムーンサルトプレスでヘレン・アッカ―マンを仕留めた。これで1敗を守った。
「メインはあの顔ぶれで時間切れは考えにくいので、どちらが来てもいいように準備します」(瀬戸田)
TM○、Sオーク(12点、ラリアットからの片エビ固め 15.05)ウォリアー、USA×(10点)
最終戦メインイベントはとにかく勝ちたいTMが前面に立ってファイトし、格落ちのスーパーUSAを不意打ちラリアットでなぎ倒し3カウント奪取。
これでメイン後に優勝決定戦が行われることになった。
瀬戸田○、真田(タイガーSH 18.50)TM、スカルオーク×
メイン終了後15分のインターバルをおいて行われた優勝決定戦。序盤はTMがグラウンド攻めで寄せ付けなかったが、真田もハイキックでTMをたじろがす。あとを受けたスカルオークもパイルドライバーを決めるなど大暴れ。しかし瀬戸田もここがチャンスとばかりに裏投げ、ミサイルキックの猛攻、
「ここで決めます!」
瀬戸田、ぐらついたスカルオークを捕まえてタイガースープレックス!!
あわててカットに入ろうとしたTMだが真田が抱きついて阻止!
ワン、トゥ、
スリ
金森レフェリーがマットを3つ叩いた。瀬戸田、真田組優勝!!
「あははっ!優勝しちゃったー!」(瀬戸田)
「この1年間、瀬戸田さんと組んで、少しは成長することができました!来年はもっと強くなって、シングルでも上を目指します」(真田)
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年末のプロレス大賞、MVPは当然、TMクローンズ。年間のベストバウトもTMクローンズVSファイナルカオスの試合が受賞した。
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