第2,087回 瀬戸田光の覚悟
93年8月
恒例のSPZクライマックス。エントリーは以下の8名。
◆TMクローンズ(年齢不明)
5年連続5度目の出場
第89回大会優勝、第91回大会優勝、第92回大会優勝井
(本人は黙して語らず、マネージャーの欲野深子がしゃべる。)
「これは欲野先生の最大かつ最後の傑作。SPZ史上最悪のガチレスラーといわれた南利美の行動パターンを完全にコピーしてアルゴリズムに組み込んだ。したがってことしも優勝し、3連覇を果たすことは確定事項、ウァハハハハ・・・」
◆瀬戸田光(21)
5年連続5度目の出場
「今年優勝できなければ、もう永遠にトロフィーに手が届かないと思いますので、死力を尽くしてやります」
◆真田美幸(20)
4年連続4度目の出場
「狙うはTMさんの首だけ。ほかの相手は何とかなる」
◆スーパーカムイ(年齢不詳)
4年連続4度目の出場
「SPZの暴力パーティーの始まりだ!!全員エメラルトフロートで撃沈してやるぜ!」
以下は予選会勝ちあがり組
◆橘みずき(20)
3年ぶり2度目の出場 予選会Aブロック1位通過
「何とかこの舞台に戻ってきました。シード権くらいは取れるよう、頑張ります」
◆ハチェマレ・ジニアス(年齢不詳)
初出場 予選会Bブロック1位通過
「他のメンツとはレェベルが違います。SPZの二流レスラーどもをさくっと処理して、優勝賞金を頂きまーす」
◆我那覇愛(24)
9年連続9度目の出場 予選会Aブロック2位通過
「9年連続でこの舞台に上がれたことを誇りに思う。あとは泥臭く勝ち点を1点でも多く積むだけ。なんくるないさー」
◆キラー・ザ・スカルオーク(年齢不詳)
2年連続3度目の出場
予選会Bブロック2位通過
「ウォオン!ウォォン!ウォオン!」
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2戦目の名古屋大会から地獄のリーグ戦がスタート。
我那覇(2点、レッグラリアートからの片エビ固め 14.33)スカルオーク
ベテラン同士の一戦。今年はほかのメンバーが充実しているのでここで取らないと全敗の可能性もある。我那覇が相手の力押しをかいくぐって攻め、最後は伝家の宝刀レッグラリアートでスカルオークを沈めた。
瀬戸田(2点、タイガーSH 29.55)真田
名古屋大会のセミ前でタッグパートナー同士の対決。お互い手の内は知り尽くしている。真田はハイキック、裏拳で攻め立てれば瀬戸田はタイガーSH。最後はお互いふらふらとなったが、サソリ固めでうごきをとめた瀬戸田が2発目のタイガーSHでタイムアップ間際に真田を振り切った。
ジニアス(2点、ジニアスダイブからの片エビ固め 13.10)Sカムイ
初出場のジニアスだが、スーパーカムイを持ち前のスピードで翻弄し、相手にプロレスをさせなかった。苦も無く前SPZ王者をジニアスダイブで退けた。
「他のメンツは遊戯同然です。純金と石ころの違いを見せてあげます」(ジニアス)
TM(2点、ハイキックからの片エビ固め 12.52)橘
3連覇を目指すTMクローンズも白星発進。相変わらずの精密機械ぶりで追い込み、最後はハイキックで蹴り倒して3カウント奪取。
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第3戦はなにわパワフルドーム大会。
橘(2点、ノーザンライトSH 18.41 )スカルオーク(0点)
「全敗はちょっとみっともねえからな。この試合は取りに行くよ」(スカルオーク)
しかし橘みずきも長い海外修行で相手にダメージを与える方法には長けていて、顎をねらっら掌底で膝をつかせる。
(動きさえ止めちゃえば、的が大きい分やりやすい)
ミサイルキック、ノーザンで追い込み、掌底を叩き込んで怯ませてから2度目のノーザンでスカルオークを沈め、3カウントを奪った。
瀬戸田(4点、タイガーSH 9.58)我那覇(2点)
「簡単にやられるわけにはいかない」
ベテランの我那覇、決然とした表情でリングへ向かったが、タイガースープレックスを2発くらってはどうにもならなかった。
真田(2点、ハイキックからの片エビ固め 13.17)ジニアス(2点)
「シングルでやるのは初めてだけど、打撃を当てて行けば何とかなる。それにこれ以上は負けられない」
蹴り乱打でジニアスを鼻から流血に追い込んだ真田がペースを握る
「おのれ・・・」
ジニアスもジニアスダイブ、ネックブリーカーで反撃するも
(向こうは熱くなってる、チャンスだ)
ハイキック2連発でジニアスを戦闘不能に追い込み勝利。
「ジニアス選手、蹴りで流血して逆上してしまい、本来の動きができませんでしたね。」(かいせつのユキ萩原)
TM(4点、梅コブラ 11.12)Sカムイ(0点)
TMクローンズも精密機械ぶりが凄い。10分経過のアナウンスを合図に梅コブラを仕掛け、スーパーカムイからギブアップを奪った。
「TM選手、この先の試合を見据えていますね。長丁場のリーグ戦、体力の消耗は避けないといけないので」(かいせつのユキ萩原)
第93回SPZクライマックス、TMクローンズと瀬戸田光が2連勝スタート。
「トップグループの選手で終わるか。Sクラの大トロフィーを抱けるか、あたしのレスラーとしての価値がここで決まる。そのつもりでやっています」(瀬戸田)
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