第2,091回 横浜、死闘の果てに(中)
93年目8月
SPZクライマックス最終戦横スペ大会、予定していた全7試合はすべて終了したが、すべての公式戦終了時点で1敗でTM,瀬戸田、真田が並ぶ異例の展開となったため、メイン終了後に優勝決定巴戦が行われることとなった。
15分のインターバルを置いて行われた第8試合、試合順はくじ引き。くじを引いたセブン山本社長が叫ぶ
「TMクローンズVS、瀬戸田光!!」
ドワアアアア
TM(1勝、梅コブラ 6.54)瀬戸田
まだTMに勝ったことのない瀬戸田、そして九州ドームの本割でも10分で負けるという相性の悪さ。この日もTMがいきなり梅コブラ!!九州ドーム大会の再現フィルムを見ているような流れ、セミファイナルの公式戦で疲労している瀬戸田、無念のタップ。
「セミでスカルオーク選手が瀬戸田選手相手に24分、粘ってくれた成果が出ましたね」(かいせつのユキ萩原)
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そしてセブン山本が第9試合を叫ぶ。
「TMクローンズVS真田美幸!!」
真田(1勝、ハイキックからの片エビ固め 26.51)TM(1勝)
メインから数えて3連戦となったTMだが、勝てば優勝というシチュエイション、そして相手は公式戦で苦杯を喫している真田美幸とあっては最後の力を振り絞っての攻撃。エルボーの応酬からグラウンドに引きずり込む。
(落ち着いて行こう、同じことをもう1回やればいいだけなんだから!!)
真田美幸、懸命に向かってゆく。いかしTMも同じ相手に2連敗はできないので必死、ローリングソバットを叩き込んでゆく。しかし真田もヘッドショットキックで応戦。TMに勝つにはその格闘頭脳をつぶすしかない。
「うおおーっ!!」
真田ハイキック一撃、しかしTM倒れない、真田蹴り乱打。TMついに倒れたがフォールは返す。
TM,飛びつき腕ひしぎを繰り出すがロープに近い!!ならばとノーザンライトSH
「このやろうう!!」
真田美幸、この試合2度目のハイキック、ゆらーりと崩れ落ちるTMクローンズ、懸命に片エビで押さえる真田、
ワン、トゥ、スリ
3カウントが入った。
ええええええええええええええええええええええええ?
TMクローンズ、公式戦に続いて真田相手に敗戦。呆然とした表情で引き揚げた・・・
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「ハァ、ハァ・・・・ゼェエエ」
そして第10試合、巴戦最後の試合は真田美幸VS瀬戸田光。タッグパートナー同士の試合。
(公式戦では負けてるけど、ここまできたらガンガン行くだけ)
勝ちまたは30分時間切れで優勝のきまる真田美幸、そう考えてエルボーを入れてゆく。
しかし瀬戸田もここまでやって優勝トロフィーを逃すのは絶対に嫌だとアームホイップで応戦。そして普段はあまり見せない頭突き連打。なんという執念。そして裏投げで叩きつける。これで真田の膝が笑い出した。逆片エビ固めで動きを止めて
「さあ、行くよ」
瀬戸田光、ジャーマンはカウント2、ならばと切り札のタイガースープレックス!これでカウント3が入った。
瀬戸田(1勝、タイガーSH 18.49)真田(1勝)
ええええええええええええええええええええ・・・
決定戦も3すくみ。公式戦本割と同じ結果となった。
「うそ・・・」
花道奥で試合を見ていた小川あかりレフェリーも呆然とした表情。
この時点で午後9時、通常、リーグ戦の最終戦は午後5時試合開始と余裕を持った進行にしてあるのだが、熱戦が続き午後9時を回ってしまった。
清水リングアナが場内アナウンス
「えー、御覧の通りの結果となりましたので、再度3人による優勝決定巴戦を行います。」
場内はどよめきが沸き起こった・・・
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