第2,108回 我那覇愛 最終試合
最終戦は新日本ドーム大会。
第1試合はSASAYAMA VS モリエス・ビースト。スピード感あふれる攻防が展開されたが、先にスタミナが尽きたSASAYAMAをボディスラムでころがしてコーナー最上段からダイビングプレス。7分50秒、これでフォール勝ちをおさめた。
第2試合はタッグマッチ、川端明子、下辻かすみVS金井美香、パーシー町田。この試合は金井が積極的に攻め、最後は18分6秒、JOサイクロンで下辻を仕留めた。外人同士のシングルマッチのあと休憩。
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第4試合休憩明けはスーパーカムイ、中瀬ピラニアVSジェイジェイ・コーディ、デバステーションのタッグマッチ。ベテラン強豪外人、ジェイジェイにぶつかっていった二人だが、やはりパワーが違う。最後は格落ちの中瀬ピラニアがつかまってしまい、デバステーションのラリアットに17分27秒、やられてしまった。
第5試合は前世界タッグ王者の真田美幸、瀬戸田光が登場し、ジェーン・ブランズ、マリア・フランチェスカと激突。シングルに続いてタッグベルトを失って失意の真田、この日もぱっとしないファイト。ブランズのジャーマン、キャプチュードを食らって3カウントを許した・・・勝負タイム15分29秒
そして第6試合
「次の試合に登場する我那覇愛選手はこの試合が最後のファイトとなります、ファンの皆様より一層のご声援をお願いいたします」
そして我那覇愛が決然とした表情で入場。この日の相手はヒール軍の若手、中神朝香。シングルマッチでぶつかるのは昨年の予選会以来だ。あの時の雪辱を晴らすべく中神も掌底をガスガスたたきこんでいって勝利への執念を見せる。そしてスクラップバスター。この選手、TMのセコンドにつくことが多いので一つ一つの技をきちんと確実に繰り出してくる。だんだん我那覇の息が上がっていった。我那覇、頭突きで応戦するも中神のストレッチプラムに捕らえられてしまう。がくりと力が抜ける、かなりの時間をかけて起き上がった我那覇だったが、その途端に頭にドロップキックを叩き込まれて昏倒、そのまま押さえ込まれて3カウントを奪われた・・・勝負タイム18分34秒。
最終試合を終えた我那覇愛、一礼してから悔しそうな表情で花道を引き揚げた。
「落ちるところまで落ちましたね・・・ドロップキックで取られてしまうなんて。でもこれですっぱりあきらめがつきます」(我那覇)
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セミファイナルはファンシー長沢VS橘みずき、7番勝負の最終戦。ここまで瀬戸田にしか勝っていない長沢が懸命に攻める。フロントスープレックスの連発でペースを作り、相手の攻めをしのいで、最後はジャーマンで橘を投げて15分21秒、勝利。これで7番勝負を2勝5敗で終えた。
メインはSPZ戦、王者、ハチェマレ・ジニアスに対するはTMクローンズ。この選手を破れば名実ともに団体最強の称号を得ることができるが、TMの理詰めのスタイルにはジニアス、分が悪い。それでも何とかネックブリーカーを連発して追い込むもTM、ジャーマンを前方回転エビで切り返して起き上がってくるところをハイキック。苦しい試合展開が続く。
「覚悟して」
TMクローンズ、ラリアットを仕掛けた。これがまともに入り、ジニアスなぎ倒された、全身に力を込めて押さえ込むTM,レフェリーがマットを3つ叩いた。
30分15秒、王座移動。TMクローンズが1年2か月ぶりにSPZ王者に返り咲いた。
ベルトを巻くとき、一瞬だけほっとした表情を見せたように見えたTMだったが、すぐにヒールの顔に戻って、仁王立ちしてマネージャー欲野深子のしゃべりを聞いた。
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メイン終了後、我那覇愛の引退セレモニー。スーツに着替え、メイクを直した我那覇愛がファンに最後の挨拶。
「10年間精いっぱいやってきましたが、自分のレスリングができなくなりましたので、現役を退くことにしました。応援ありがとうございました。」
我那覇愛
SPZ84期
2092年5月11日、山梨カイメッセ大会での対 上沼垂鉄子戦でデビュー。2102年4月21日、新日本ドーム大会での対 中神朝香戦で引退。稼働月数120ケ月、出場試合数(概算)882試合
タイトル歴
第249代SPZ世界王者
第174代・178代SPZ世界タッグ王者(パートナーは藤田一美)
第183代SPZ世界タッグ王者(パートナーはスーパーカムイ)
第133代あばしりタッグ王者(パートナーは川端明子)
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