第2,182回 ザ・ボーダーライン
最終戦は新日本ドーム大会。
第1試合は原千登勢VSパーシー町田。新人の原、やはり百戦錬磨のP町田の動きについていけず、やすやすと攻め込まれてしまう。それでもボディスラムを連発で披露したが、これはP町田があえて攻めさせたっぽい。そして頃合いを見てサソリ固め!
「ぎゃああああ」
原千登勢、耐えきれずギブアップ。勝負タイム10分22秒。
続く第2試合は下辻かすみVS石川涼美。
あばしりタッグを失ってしまった下辻、前座の第2試合に回され新人相手のシングルという屈辱のマッチメイク。石川の攻撃をある程度受け手から反撃開始。打点の高いドロップキックでたじろがす。そして新人には酷な角度のバックドロップ。石川返せず3カウントを奪われた。勝負タイム8分37秒。
外人同士のタッグマッチのあと休憩。
休憩明けは滝翔子、堀咲恵VSウッウー・ウボアー、ブルーポンヌッフのタッグマッチ。SPZクライマックス初出場を決めた滝翔子だが、このクラスの外人相手となると厳しい。ウッウー・ウボアーも単なるパフォーマーではなく、EWAで相当下積みを積んできたので実力はかなりのもの。そしてブルーポンヌッフも凶暴。外人ペースで試合は進み、最後はウボアーのハイキックに堀がやられてしまった。勝負タイム14分24秒。
「ウッウー!!」
良くわからぬ雄叫びを上げるウボアーだった。
セミ前はタッグマッチ。パンサー理沙子、SASAYAMA対スーパーカムイ、中瀬ピラニア。
SASAYAMA以外はSPZクライマックス出場権を持っている実力者どうしのタッグマッチ。だが最近パンサー理沙子が相当力をつけてきており、ノーザンで中瀬を投げ切るなどいい動きを見せる。そして最後はSASAYAMAが出てきて、ミサイルキックで中瀬を吹っ飛ばして押さえ込んで3カウント奪取。勝負タイム15分24秒。
セミはSクラ出場者決定戦。
真田美幸VSシャイニングカムイ。
前月の予選会で30分ドローに終わり、勝ち点も同じだったので決着戦が組まれた。
(4年前はあの三つ巴決定戦で横スペを沸かせた私が・・・いまや最後の1枠、ボーダーライン争いとは・・・)
真田美幸、現実と昔のイメージとのギャップなのか、ペースがなかなかつかめない。そうこうしているうちにシャイニングカムイのドラゴンスリーパー。意識が薄らぐ。懸命にこらえてロープに逃げた真田だったがこれで動きが止まった。
(私は、なにをやっているんだ・・・)
そこをあっさり突き倒され、アキレス腱固めにつかまってしまう。振りほどこうにももう体に力が入らない。レフェリーの小川あかりはもうマイッタしなさいと目でサインを送ってきた。
(ここは、なんとしても、こらえ、ああああー)
真田の右足に激痛が走り、本能的に危険を感じた真田美幸はタップしてしまった。場内どよめき。あの真田美幸がSクラ本大会出場権利を得られなかった。時代は残酷。勝負タイム15分8秒、シャイニングカムイがSクラ出場権を手に入れた。
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新日本ドーム大会メインは特別試合タッグマッチ。
ハチェマレ・ジニアス、中神朝香VSアリス・ウインズ・ダーガソン、ロレン・アッカ―マン組。チャンプ不在という異常事態。そして翌月にSクラ公式戦を控えているのでハードなシングルマッチを運営が組みづらかったため、中堅外人のアッカ―マンがドームのメインに上がった。しかしこの試合、いきなり10分過ぎにダーガソンが仕掛け、強烈な逆片エビでジニアスを攻め立てる
「あうっ」
腰に電気が走ったジニアス、中神のカットが入る前に無念のタップ。勝ったダーガソンはふっと笑ってからリングを後にした。ハチェマレ・ジニアス、外人相手にぶざまな負け方をしてしまい、翌月のSクラに向けて暗雲が漂った・・
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