第2,197回 パンサー理沙子、戴冠
97年目3月
「ウルトラソウルシリーズ」開幕。東北地方を南下してゆくサーキット。
シリーズ最終戦はさいたまドーム大会。
第1試合は石川涼美VS原千登勢の新人同士のシングル。1年近くSPZマットでもまれた二人が成果をぶつけ合ういい勝負となった。
「んしょっ!」
先手を取ったのは原千登勢、ブレンバスターでペースをつかみ、ボディスラムで追い打ち。そして最後はドロップキックでなぎ倒してからの押さえ込みで3カウント奪取。勝負タイム9分32秒。
第2試合はパーシー町田VS下辻かすみのシングルマッチ。前座要員のP町田、得意のグラウンド攻めで試合を進めて行ったが、下辻のエルボーが鼻に入って流血するアクシデント。これでP町田の動きに精彩が無くなる。そのまま一気に攻め込まれ、最後はノーザンライトSHに3カウントを許した。勝負タイム8分29秒。
外人同士のタッグマッチのあと休憩。
休憩明け第4試合は滝翔子、堀咲恵VSスーパーカムイ、シャイニングカムイのタッグマッチ。これはあばしりベルト戦線をめぐる現在進行形の闘い。滝翔子がミサイルキックを繰り出せば、スーパーカムイは力押しのスクラップバスター。盛り上がった試合、カムイ軍団がダブルインパクトまで出してきたが、堀咲恵、奇蹟的にギリギリで返した。
「ウェハハハハ」
スーパーカムイ、ならばと滝に照準を絞るが滝も受けきってパワースラム2連発で反撃。しかしスーパーカムイも場外乱闘で形勢を変えてからリングに戻りエメラルドフロート炸裂!これは堀にカットに阻まれたが、続けざまに2発目のエメラルドフロート炸裂。こんどはシャイニングカムイが堀を逆カット。29分57秒の激闘をカムイ軍団が制した。
第5試合はハチェマレ・ジニアス、中瀬ピラニアVSブルーポンヌッフ、レッドポンヌッフ。ビッグマッチにおいてジニアスがこの位置でこのクラスの相手との対戦が組まれるとは・・・時代は変わった。しかしジニアスの動きに精彩が無く、ボンヌッフスの動きにやられっぱなし、最後は4人が入り乱れる乱戦の中、ジニアスがブルーポンヌッフのラリアットにやられてしまった・・・勝負タイム24分9秒。
このあと3大シングルマッチ。セミ前は中神朝香VS SASAYAMA。世界タッグ王者のSASAYAMAだが、シングルでは実力者中神のねちっこい攻めが一枚上手、最後はコブラツイストで絞り上げて13分26秒、中神がギブアップ勝ち。
セミファイナルはファンシー長沢が登場し、元SPZ王者のラ・ペルフェクタと激突。先月SPZ王座奪還に失敗したF長沢、ここは勝って再チャレンジの足掛かりにしたいところ。この日は本来のガンガン攻めて行くスタイルで優位に立ったF長沢、危なげなく2発目のジャーマンでペルフェクタを沈めた。勝負タイム11分4秒。
そしてメインはSPZ戦、王者アリス・ウインズ・ダーガソンに対するはパンサー理沙子。
実力の上ではトップグループに入ったパンサー理沙子にチャンスが与えられた。序盤はしっかりとしたレスリングの攻防、意識的にスリーパーを多用するダーガソン、そして逆片エビ。ダーガソンはまず動きを止めに来た理詰めなプロレス。そしてフロントスープレックス、DDTの猛攻。苦しくなったパンサー理沙子、DDTで流れを変えるや
「行きます!」
バックに回ってタイガースープレックス発動。ダーガソンの頭が危険な角度でマットへ。この一撃でダーガソンは動けなくなりそのまま3カウントを聞いた。勝負タイム19分57秒、王座移動、パンサー理沙子がSPZベルトを巻いた。
「試合内容はあまりよくなかったのですが・・・ベルトを団体に取り戻すことができたのでうれしいです」(P理沙子)
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