新説ドラゴンクエスト3 第8日
8日目 9月5日
あくる朝、
「ロマリアまで行ってきたの?」
母親にロマリアの屋台で売っていた焼き菓子を渡してから切り出した
「母さん、その・・・しばらくアリアハンを離れようと思う、あっちの大陸で父さんの手掛かりを探すことにしたから」
「わかった・・・死なない程度にはしなさいよ」
「ん。わかってる」
旅立つ前に養成所にも顔を出しておく。
「一人なのにもうロマリア行けたか。素質あるなあ」
教官からは褒められた。恩師のひとりひとりに律儀にあいさつ回りするセメント。出発前に前途を心配してくれた女教官からは一冊の薄い魔術書を手渡された。
「セメント。ここから先は今までに比べてもっと大変な困難が待ち構えています。運悪く戦いに敗れて生命の危険、死より恐ろしいものの危険を感じることもあるでしょう。そんなときの奥の手の呪文を授けます。救援信号魔法です。どうにもならなくなったときはこの呪文を唱えなさい」
けっきょく昼前にアリアハンを出た。携帯食料やハーブを袋に入れて亜空間に置き、一昨日と同じくレーベ村を経由して東の洞窟へ。もうこのへんの魔物は物の数ではなく、あっさり通過することができた。そして東の洞窟も三度目なら慣れたもので、魔法使いの集団の他には、セメントにとって脅威となる敵はいなかった。相手の打撃をきちんと青銅の盾で受ける動作も慣れたもの。ほどなく最下層のワープゾーンに到着し、一昨日同様にロマリア南の祠へ飛んだ。そして夕やみ迫る頃ロマリア城下町に入り、宿屋に投宿して一日の行程を終えた。
セメント・スターリー・エスプレッシーボ(16)レベル10
身長159センチ、体重50.5キロ、極めてケンコウ。
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