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2017年2月28日 (火)

新説ドラゴンクエスト3 第11日

11日目 9月8日

「んー、それで、アリアハンから来た愚か者どもの状況はどうかね」
水晶玉越しの遠隔会話。
「エビルマージ様に申しあげます。これまでに5組、17名がロマリア国に潜入しましたが、そのうち1組を殲滅、2組を戦意喪失、撤退に追い込みました。残る2組も必ずや近日中に討ち果たします」
会話しているのはロマリア支部のユゲス。

「んー、よかろう、まあ頑張るが良い。後は何か変わったことはないか」
「残る2組のうち、1組が女勇者の単独行でして、なかなか用心深い性格のようでまだ生き残っております」
「んー、女でしかも単独だろう、さっさと殺すか生け捕りにして売り飛ばしてしまえ、でもちょっとあれだから魔法使いを30人くらい君の所に増援しとこう。それじゃ」
「ありがとうございます。」

魔王軍のロマリア地方はバラモスの片腕、エビルマージマネージャーが担当しているが、出不精のため実務を部下に任せ、水晶玉通信でのマネジメントのみ行っていた。ロマリア地方の侵攻責任者代理が鎧の騎士ユゲスだが、他の地方に比べるとドンパチ要員の頭数が少なく、せいぜいモンスター退治を行う旅の戦士たちを殺して点数稼ぎをするくらいしか仕事が無かった。そもそも魔王軍とはいってもその内実は古参の妖魔、ユゲスや魔法使いのような人間からの寝返り組、動物強化組ありと寄せ集め集団でまだまだ統制が取れていないのが実態であった。

***************************

この日、女勇者セメントは初めて戦いに敗れた。
ロマリア近郊の索敵でうろうろ歩き回るのもどうかと思い、武器屋の品揃えがいいという話を聞いたので、北にあるカザーブの村まで一日かけて遠出をすることにした。現れる魔物をなんとか蹴散らしながら進んでいったが、村までもう少しというところで緑色の大きな蜂、キラービーの4匹組に遭遇した。

(厄介な相手だな)
それぞれの尾には大きな針が。そしてその先端からは毒液が出る仕組みか。
セメントは頭数を少なくすべく、炎の呪文をはじめて放った。しかし敵はそれなりの深手を負ったものの倒すには至らなかった。
(くっ)
ならばと槍を振るおうとしたが、キラービーは飛び去ってかわし、一斉に攻撃してきた。そのうちの一体の針がセメントの鎖帷子を突き破り、毒針を深く食い込ませた。
(あがっ・・・)
急に全身がしびれた。槍を振るえない。
かろうじて首筋だけガードした構えを取るがそこまでだった。
キラービーがとどめを刺すべく警戒しながらもにじり寄ってくる。
意識はあるが、とにかく全身がしびれて思うように動けない。
(こんなところで自分はやられてしまうのか)
しかしセメントは養成所の女教官から伝授された緊急救援信号の呪文を思いだした。
(・・・・・・オプジーヴォ・・・)

しかししばらく何も起こらなかったが、キラービーが頭近くににじり寄ってきたとき、セメントの姿はその場から消えた。次の瞬間、セメントの体はどこかの一室に横たえられていた。
「ここは」
「ロマリアの教会。緊急信号呪文を感知したのであなたをサルベージした」
当直らしい中年の女魔道士が説明する。

要するに救難信号を最寄りの魔道士教会に感知させて、感知した相手に要救出者を瞬間移動的に引きあげてもらうらしい。
しばらく横になっていると体のしびれが消えた。

「悪いけど・・・これ請求書。10日以内にゴールド銀行の窓口で払っておいて」
先ほどの女魔道士が羊皮紙を手渡した。どうやら救助してもらうのも有料らしい。
「あまり無理を・・・しないでね」
その足でセメントは常宿している宿屋に転がり込んだ。
(ひとりは弱い・・・)
今更ながらセメントは一人旅の苦しさに嘆息した。

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