新説ドラゴンクエスト3 第99日目 7回目の敗北
99日目 12月6日
女勇者セメント7敗目。昨日同様サマンオサ南の洞窟へ向かい探索を行ったが、地下2階の宝箱を開けているうちにガメゴンと骸骨剣士の混成軍に遭遇し、悪いことに骸骨剣士の守備力低下魔法で動きが鈍ったところでガメゴンの甘い息を食らってしまい、強烈な睡魔に襲われたところを集中砲火を浴びる。いつもなら痛くないはずの骸骨剣士の一撃がかなり痛い。そしてガメゴンに肩口に噛みつかれてそのまま放り投げられて洞窟の壁に全身を強打。
(がはっ)
セメントの口元から鮮血が。これでセメントは動けなくなってしまった。
(・・・・これは殺される)
危険と判断したセメントは救難信号呪文を唱えた。しかし発動するまでの間ガメゴンに噛みつかれ、踏みつけられ、骸骨剣士に全身を斬りつけられて、悲惨な状況に陥った。洞窟の床に広がる血だまり。しかしセメントが失血死を遂げる前にかろうじて救出魔法が発動した。次の瞬間、セメントの体はどこかの一室に横たえられていた。
「うう・・・ここは・・・・」
「ポルトガの魔道士協会。緊急信号呪文を感知したのであなたをサルベージした」
当直らしい中年の女魔道士が説明する。
間一髪、救難信号が間に合ったらしい。危険な状態のセメントを見た当直魔道士が最強治癒魔法を唱えた。セメントの傷がみるみるうちにふさがってゆく。
しばらく横になっていると体に残ったダメージ感が消えた。
「悪いけど・・・これ請求書。10日以内にゴールド銀行の窓口で払っておいて」
先ほどの女魔道士が羊皮紙を手渡した。
「あまり無理を・・・しないでね」
そのあとセメントはポルトガ港町の宿屋に転がり込んだ。麻痺を除いての戦闘での敗北は39日目いらい2か月ぶりの惨事。
(ボクも相当強くなった、っていう思い上がりや慢心がどこかにあったのだろうか)
甘い息と守備力低下魔法の合わせ技とはいえ負けは負け。
(もっともっと強くならないと・・・・)
セメントは一人旅の苦しさに嘆息した。
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