2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 20190112 | トップページ | 稀勢の里伝説 »

2019年1月13日 (日)

WASオールスターリーグ戦(1)

(1)

時に、西暦2033年。
「本当ですか?」
「仕方あるまい」
大手広告代理店のビル地下にある隠し会議室。
「財務省はどうしても消費税を上げたいらしい」
21世紀中盤、高齢化に伴い社会保障関連の費用は加速度的に上昇し、赤字国債の乱発による財政破たんを恐れた財務省は消費税を現行の15パーセントから19パーセントに上げるよう時の政権に働きかけた。時の政権は財務省の圧力に屈し、増税案の実行を受け入れざるを得なかった。しかし時の政権は個人消費落ち込み、景気後退による支持率低下をおそれ、「消費増税をやるかわりに50項目の個人消費喚起施策の立案、実行」を各省庁に指示した。

経済産業省にも施策案を出すよう指示が来たので、職員から公募することにした。大中小さまざまな施策のフラッシュアイデアが出されたが、ある中堅幹部から出された「女子プロレスオールスターカップ戦の開催」という案が政府高官の目に留まり、その高官もプロレスファンだったこともあり、「消費増税に伴う景気落ち込みに対応するための個人消費喚起施策案」のメニューに組み込まれた。

経済産業省から出た施策のたたき台は、国内の主要女子プロレスリング4団体の全面協力を仰ぎ、超一流16選手参加による総当たりリーグ戦を2週間、全国15大会で開催し、普段は団体の壁があり、見る事の出来ない対戦カードを提供し、会場やパブリックビューイング、ネット中継による興行収入による数十億単位の個人消費促進とあった。

たたき台は荒削りなものだったが、効果のところに観客動員50万人、客単価5千円で25億円、ネット中継やグッズ収入を合わせると50億近い経済効果が見込まれると書いてあったものだから、この施策案は経済対策会議を通過し、個人消費促進施策として実施する50項目の施策に入ってしまった。

「女子プロレスの対抗戦なんてできるわけないですよ。」
プロレス興行、勝者と同じ数だけ敗者がいる。4団体のマッチメイク調整だけでも大変な手間と労力を要するだろう。
「内田君、これは国策なんだよ。要はその4つの会社にどんな手を使ってでもオールスター興行の実施を呑ませればいいだけだ」
経済産業省の幹部が広告代理店スタッフを諭す。

« 20190112 | トップページ | 稀勢の里伝説 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。