WASオールスターリーグ戦(12)
WASオールスターリーグ戦(12)
2日目昼の部
○伊達遙(4点)(21分17秒、体固め)武藤めぐみ●(2点)
※ニーアタック
札幌昼の部休憩明けも垂涎もののカード、SPZの絶対王者・伊達遙とソウルジャーの看板スター・武藤めぐみが激突。昨日の横浜でのサンダー龍子戦で腰を負傷している伊達遙は腰痛ベルトを装着してのファイト、得意のキックも本来の威力ではない。武藤は持ち前の跳躍力を活かし、ドロップキック3連発など躍動感あふれる攻め、そしてニーアタック。これは武藤ペースかとも思われたが、伊達も粘り強さを発揮し、捕まえてのニーリフトを打ちこんで反撃。そのまま両者ダメージを負い試合が重たくなってきた。最後は武藤がニーアタックを狙ったところをうまく捕獲した伊達が、つかまえたままニーリフトを連打してなぎ倒し、そのままのしかかって3カウントを奪った。
○T龍子(6点)(15分57秒、片エビ固め)G山本●(2点)
※パイルドライバー
続いてWARSの看板対決。レフェリーチェックの際にサンダー龍子を急襲したグリズリー山本、場外戦に持ち込んで椅子、机、木槌、ジュラルミンケースとやりたい放題のラフファイトを仕掛けて痛めつける。しかしサンダー龍子もこの攻撃はやられ慣れているので受け切って、リングに戻ってチョップ、ラリアットの乱発でG山本を追い込む。正攻法では厳しいと判断したG山本、再び場外戦に持ち込んでセコンドのM千秋からフォークを渡され、痛めつけるが、サンダー龍子も懸命に抵抗。もみあいの末力ずくでフォークを奪い取りセコンドの石川涼美に渡す。ならばとG山本、もっとひどい凶器をM千秋から受け取ろうとしたが、石川がラリアットでM千秋を一撃!場外でセコンド同士の小競り合いが続く中、リングに戻したサンダー龍子、エルボー、ラリアットでダウンさせた後なんとレッグドロップを5連発。容赦ない攻撃。これは何とかフォールを返したG山本だが、間髪入れずにサンダー龍子はパイルドライバーの追い討ち。巨体がアダとなり悶絶したG山本は無念の3カウントを聞いた。サンダー龍子3連勝。
△M祐希子(1点)(時間切れ引き分け)B上原△(3点)
昨日担架送りとなったマイティ祐希子、札幌昼の部でも本来の調子とは程遠く、同門の先輩選手・ブレード上原に主導権を握られてしまう苦しいファイト。それでもグラウンドでしのいだり、場外エスケープをしたりして決定的なピンチは作らず、20分過ぎにマイティ祐希子、ジャーマン、バックドロップで勝負をかけるも今度はブレード上原が場外エスケープ。終盤はブレード上原が肩をつける丸め込み技を連発してきたが、きちんと基本通り返し続けたマイティ祐希子、そのまま両者決め手を欠き30分時間切れドローとなった。マイティ祐希子が初の勝ち点をマークしたが白星をもぎ取ることはできなかった・・・
○B市ヶ谷(6点)(3分18秒、エビ固め)B来島●(2点)
※ビューティボム
普通にやったのでは市ヶ谷の牙城を崩せないと判断したのか、ボンバー来島は入場時の市ヶ谷をラリアットで奇襲するという破天荒な攻めに出た。ガウンさえ脱いでいない状態の市ヶ谷に向かって場外でジャーマン。これでリングアウト勝ちを狙う作戦のようだが、まだ試合開始のゴングが鳴っていない。怒った市ヶ谷がリングに戻ったところでゴング。そこから市ヶ谷が猛反撃。顔面グーパンチ、ラリアット、危ない角度のタイガードライバー、レッグドロップ乱発で大ダメージを負わせてから、ビューティボム炸裂。わずか3分余りでボンバー来島を沈めた。ビューティ市ヶ谷も3連勝。
▲結城千種(2点)(17分22秒、両者リングアウト)草薙みこと▲(2点)
札幌大会昼の部メインは、SPZ王者、草薙とソウルジャーのエース:結城千種がぶつかる垂涎もののカード。予想通りノーガードの投げ合いというエキサイティングな試合展開。結城は昨日怪我した右肩にテーピングは施してはいるものの、それなりに回復している模様。
草薙がノーザンライトスープレックスを3連発で繰り出せば、結城は危険な角度のバックドロップで大ダメージを与える。お互いふらついてきて、まず草薙が勝負に出て草薙流兜落としを炸裂させる。しかし結城もフォールを返して、最終奥義・タッチアウトでお返し。タッチアウトが相当効いたのか、草薙みこと場外エスケープ。しかし結城追ってきてダウンしている草薙を引きずり起こし場外バックドロップの態勢に捕らえる。場内悲鳴。しかし草薙懸命にこらえる、結城強引に引っこ抜く。しかし草薙、右足で場外フェンスを蹴って投げの態勢を崩す!両者ダウン。場外カウントが進む中、先に起き上がった結城がリング内に戻ろうとするも、草薙も執念で起き上がり結城の足にしがみついてリングインを阻止。そのまま場外カウントが20まで進んだ。
「こんなの納得いかない!もう1試合、いまここで勝負よ!」
結城がマイクアピール。草薙もやりましょうと応じたので場内大盛り上がり。
。
リング上に運営スタッフと小淵沢イベントプロデューサー、両団体の関係者が上がり長めの協議。両選手はその間息を整える。
「両選手の意向を尊重し、ただいまより特別試合時間無制限一本勝負を行います!」
レフェリーがマイクを取って再試合を宣言。
この流れは運営とSPZ、ソウルジャーの両団体間での苦心の産物。どちらもエース選手が公式リーグ戦での負けを呑みたくない中、さりとてメインイベントでの不透明決着もよろしくないので、両者リングアウトからもう一丁再試合をやるという仕儀になったのである
○結城千種(6分41秒、体固め)草薙みこと●
両選手が組み合う。再試合は草薙がまず相手の瞬発力を奪おうと考えたのか、しつこく足攻め、そのあとサソリ固めで主導権を握る。しかし結城千種もフロントスープレックスで手数を返す。両者荒い息をつく。
「これで終わり!」
結城千種、気合を入れてからバックドロップ!しかし草薙もカウント2で返す!
ドドドドドド!
結城千種、間髪入れずに2発目のバックドロップを狙ったが、草薙これは読んでいて上からのしかかって押しつぶす。草薙が上、結城が下の状態でマットへ、
しかし次の瞬間、下になっていた結城がうまく体を入れ替え、上に乗って草薙を押さえ込んだ。
「しまっ・・・」
虚をつかれた草薙、反応が一瞬遅れ、フォールを振りほどいたのは3カウントの後だった・・・・草薙、フォール返したでしょうと新女の佐久間レフェリーに抗議。3つ入りましたと主張する佐久間レフェリー。がっくりと肩を落として引き揚げる草薙だった。
再試合後、運営サイドから、メインイベント終了後に急きょ行われた再試合はあくまでリーグ戦公式戦とは無関係の試合であって、公式戦の記録は両者リングアウトであるので、勝ち点の加算は両者ともゼロであることが発表された。
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