WASオールスターリーグ戦(14)
WASオールスターリーグ戦(14)
2日目 名古屋 夜の部でも激闘が繰り広げられた・・・
○草薙みこと(4点)(17分27秒、体固め)R美冬●(2点)
※背面トペで押しつぶす
休憩明け、勝ち点2同士の対戦。打撃ならWARSの猛者・ライジン美冬だが、SPZ世界王者・草薙には投げ技乱発がある。試合はとにかくヘッドショットの蹴りを狙うライジン美冬と投げまくって活路を開こうとする激しい主導権争いが展開された。先手必勝と考えたのか、10分過ぎに草薙が早くも草薙流兜落としを繰り出すも、ライジン美冬カウント2で返す、そしてライジン美冬が打撃でラッシュをかけるも懸命にしのぐ草薙、最後はニーアタックを狙って草薙をロープに振ったR美冬、しかしうまく返し技の背面トペで飛んで押しつぶした草薙、これはSPZの試合でよく見られるムーブ。ライジン美冬、反応が一瞬遅れ無念の3カウントを聞いた。
「まだリーグ戦は序盤。4点でまとめられたのは良かったと思います」(草薙)
草薙みこと、コメントもそこそこにシャワーを済ませ、荷物をまとめるやセコンドの小川とハイヤーに乗り、新千歳空港へ向かった。
○N白石(4点)(16分47秒、片エビ固め)結城千種●(2点)
※雪崩式パワーボム
結城千種、組み付いて投げようとするがノエル白石の腕力は化け物並みで、投げる前に弾き飛ばされたり押しつぶされてしまい、波状攻撃に持ち込めない。ならばと足攻め、スリーパーと小技で崩そうとするが、この日3試合目のせいか本来の爆発力が無い。何しろ昼の部では草薙と再試合込みの実質2試合を戦っている。しかしノエル白石も得意のバックドロップ、STOに持ち込めない。結城も十分事前に研究していて、懸命にロープへ逃れる。ならばとノエル白石、コーナー最上段からの攻撃をめずらしく使用。トップロープからのダイビングショルダーで弾き飛ばす。しかし結城も2発目は読んでいて、コーナー上の取っ組み合いを制して雪崩式ブレーンバスターで投げつける。これはカウント2.5。場内大歓声。不利を悟ったノエル白石、またもやコーナー最上段に上りダイブ攻撃を狙ったか結城千種もコーナーに上がり雪崩式の攻防。エルボーでぐらつかせて、結城千種、雪崩式フランケンシュタイナーを狙ったが、踏ん張ってこらえたノエル白石、なんと雪崩式パワーボムという危険技で切り返す。頭から落ちてしまった結城は無念の3カウントを聞いた。一瞬の機転がノエル白石に勝利をもたらした。
○氷室紫月(4点)(17分22秒、アンクルホールド)T龍子●(6点)
札幌大会夜の部セミ前も垂涎もののカード。WARSの破壊龍と、ソウルジャーの技巧派ベビーフェイスがぶつかる一戦。しかしサンダー龍子の右肩にはテーピングが巻かれていた。どうやら昼の部のG山本の凶器攻めで負傷したらしい。それでもいつものファイトスタイルを貫き、タックル、ラリアットで試合を作ってゆくが、どこかいつもの切れがない。やはり負傷が影響してこわごわ戦っているのか。それでも果敢にダッシュしてラリアットか何かを狙ったところを氷室が狙い澄ましたカニバサミで転ばせる。そこから10分以上、氷室が徹底した足攻め。単純なデスロックでもこの人がやると絵になる。レッグスプレッド、アキレス腱固めとひたすら足攻め。サンダー龍子もプラズマサンダーボムで反撃したが踏ん張りがきかないのか2で返されてしまう。最後は両者ダウンの状況から素早く起き上がった氷室がサンダー龍子の右足をアンクルホールドに捕らえた。3分近くこらえたサンダー龍子だったが、脱出できずついにタップ。戦意の塊のようなサンダー龍子がギブアップしてしまうとは・・・場内どよめき。
「あれ以上がまんしたら明日以降の試合に響く。そう考えただけ」(サンダー龍子)
サンダー龍子の連勝は3でストップ。足首をテープで固定して、びっこを引きながら迎えの車にのりこんだサンダー龍子、明日以降に暗雲が漂ったか。
○B市ヶ谷(8点)(21分47秒、片エビ固め)南利美●(2点)
※ギロチンドロップ10連発
札幌大会夜の部セミも凄いカードが組まれた。力の暴虐女帝・ビューティ市ヶ谷と関節のヴィーナスが激突。しかし南利美、昼の部のL内田戦で首を負傷しており、いつものようなねちっこい攻めが見られない。逆に市ヶ谷が南の首に狙いを定めてスレッジハンマー、ネックブリーカー、グラウンドでのネックロックという地味な攻めを見せてきたので場内どよめき。脇固めを起点に反撃しようとはするが、頭や首に打撃を貰うとそこで攻めが止まってしまう状況に陥る。市ヶ谷、にやりと笑みを浮かべ、普段はあまり使わない拷問コブラツイストでギブアップを迫ったが南もこらえる。そして南は飛びつき腕ひしぎ逆十字で一発逆転を狙ったがあまりにもロープに近い。
ここで20分経過。B市ヶ谷がビューティボムで勝負に出たが、南も意地を見せギリギリで返す。しかし南の粘りもそこまでで、頭を打ったのか起き上がれない。察したB市ヶ谷がギロチンドロップを連発。太い豪脚を南のノド元にたたきつけてゆく。悲鳴がとどろく中、市ヶ谷はなんとギロチンドロップを10連発。これでぐったりとした状態の南を片エビに固めて市ヶ谷がフォール勝ちを収めた。これで市ヶ谷が単独トップの勝ち点8。
○武藤めぐみ(4点)(20分26秒、体固め)M祐希子●(1点)
※シャイニングウィザード
札幌大会夜の部メインも新女・ソウルジャーの頂上対決。しかしマイティ祐希子はここまで3戦して勝ち点1とまさかの絶不調。武藤も1勝2敗と良くない出だしなので、ここはしゃにむに攻めて勝ち点2をもぎ取りに来た。しかしM祐希子もこれ以上トップから離されるとまずいという危機感があり、ドロップキック3連発を見せるなど懸命の攻め。そして15分過ぎから大技の応酬。祐希子がバックドロップを繰り出せば武藤もノーザンライトスープレックスで手数を返す。そして両者大ダメージでダウン。そして起き上がって両者エルボーの撃ち合い。場内ハイテンションマックス。しかし武藤のエルボーがM祐希子のこめかみに入ってしまったのかダウン。そして起き上がろうとしたときには武藤がダッシュ一番、強烈なシャイニングウィザードを叩き込んでいた。薄らぐ意識の中でもM祐希子、フォールをキックアウトする動作を見せたが、わずかに反応が遅くSPZの井上レフェリーが3カウントを叩いていた・・・
頂上決戦を制して喜ぶソウルジャーのセコンド陣、ぼう然とした状態で座り込むM祐希子、セコンド陣が井上レフェリーにカウントが速いと抗議するも判定は覆らず。
深夜の新千歳空港、傷ついた戦士たちがふらつく足取りで車を降りて中部国際空港行の飛行機に搭乗。セミ前より前に闘った選手は定期便に乗りこめたが、セミ・メインの選手はチャーター便の中型機に乗り込む。明日も昼からしゃちほこドームで試合である。
ここまでの得点経過。
1位:ビューティ市ヶ谷 8点
2位:サンダー龍子、伊達遙 6点
4位:氷室紫月、グリズリー山本、ノエル白石、ラッキー内田、草薙みこと、ボンバー来島、コンバット斉藤、武藤めぐみ 4点
12位:ブレード上原:3点
13位:ライジン美冬、南利美、結城千種:2点
16位:マイティ祐希子:1点
午前1時の名古屋。結城千種は名古屋市郊外の実家で遅い夕食後、支援者が持ってきた馬肉の塊を負傷した肩に当てて治療に努め、南利美は名古屋駅近くのホテルでマッサージを1時間ほど受けて受け回復に努め、マイティ祐希子は支援者のツテで開けてもらった名古屋市内の店で大量の手羽先を摂取して栄養補給に努めた。
2日目が終わった。
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