大帝国リプレイ(7)
(7)
「南京モンを攻める」
ハレンチ写真をばら撒かれて奮起した東郷長官は、財務当局に掛け合い巡洋艦を1隻新造し、「和名倉」と命名し東郷艦隊に編入した。そして東郷、小澤、田中、南雲の4艦隊で南京モンへ乗り込む「白鳥」作戦を発動した。東郷艦隊は中帝国自慢の宇宙コロニー猫玉を撃破し、小澤もランファ艦隊を撃破に成功。しかし項天天・樋口艦隊の撃破に向かった田中、南雲艦隊は返り討ちにあってしまい大破。
「あまりいい戦闘じゃなかったな・・・」
日本軍の辛勝と呼べる内容だったが、敵主力撃破を機に陸軍艦隊が揚陸に成功し、南京モンの市街地制圧に成功した。シュウ皇帝は南京を脱出し、奥地の星域、ア・パウア重慶に逃れた。
日本軍は敵の提督のランファと樋口を捕縛。樋口豪欲は海軍復帰の意思を示したが、東郷、秋山が「裏切り者は要らない」と突っぱねたので、軍事裁判にかけられ無期禁固となり、勲章を褫奪され、軍籍から抹消された。
ヨーロッパ戦線ではドクツ第三帝国が今度はオフランスに攻め込み、新兵器Uボートを活用し、主星パリを制圧。そして日本にはガメリカ艦隊が攻めてきたが、やる気がないのか1艦隊だけでやってきたので、待ち構えていた山本艦隊がひきつけてのレーザー砲撃であっさり撃退に成功。
そして中帝国も南京モン奪還のための艦隊を派遣してきた。東郷、小澤の2艦隊のみで迎撃したが、東郷、小澤が機先を制したレーザー砲撃で、敵艦隊をあっさりと撃破した。
5月第3週、御前会議、外遊帰りの宇垣外務長官が日本、ドクツ、イタリンの三国同盟を提案。ガメリカやエイリスと立ち向かうためには同盟国が必要と宇垣が主張。
(ここで三国同盟を結んでしまうとガメリカの穏健派を刺激して早期講和の道が厳しくなるかもしれない、だが今のガメリカは軍産複合体に支配されているも同然・・・)
東郷は少し悩んだ。陸軍の山下利古里はファンシズムの考え方が理解できないのか、三国同盟に反対。宇垣と山下の意見がぶつかった。
(中帝国を制圧するまで、時間が欲しい)
そう考えた東郷は、三国同盟支持を意見具申した。
北京に駐留艦隊がいなくなったので、海軍の中央にいた将官、大原勝正に連絡艇を与え、北京の駐在を指示。先週の会戦で大破した南雲艦隊、田中艦隊はいったん日本に回航して修繕を施した。
その週末、今度はマニラからガメリカ艦隊が押し寄せてきたが、山本艦隊がレーザーで軽くひねって勝利。
「なあ、東郷長官さん。いくら向こうがやる気をあまり出していないとはいえ毎週、日本本土に敵襲があるのは帝に心痛を与えかねない。マニラとマイクロネシアは占領いておいた方が」
「まあ、それも一理ある。中帝国との戦いにケリがついたら作戦を考えよう。」
山本と東郷が電話で今後の作戦行動を打ち合わせる。そして中帝国戦線は重慶から、南京モン奪還のための艦隊が押し寄せてきたが、東郷と小澤のレーザー迎撃で撃退成功。
「早いうちに中帝国をなんとかしないとなあ」
2正面作戦はきつい。
5月第4週、東郷は前線から輸送艦で日本に戻り、山本らと打ち合わせ。そのあと中帝国軍から引き抜いたリンファと一夜を過ごしてから、南京モンに戻った。
6月第1週。ドクツ第三帝国から同盟を受けて提督が1人出向してきた。Uボートの扱いに長けたエルミー・デーニッツ。表向きは日本への技術・戦力の援助だが、本当のところは日本の監視役と言ったところか。
「まあ、この時期に戦力が補強されるのは助かる」
これで日本海軍の陣容は戦艦1、巡洋艦3、駆逐艦11、潜水艦3、特務艦1の19隻となった。
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