ロマサガ2リプレイ(1)
新説 ロマンシング サガ2
1 レオン帝 封印の地
(このままでは我が国は滅んでしまう)
いつからか世界は獰悪なモンスターに席巻され、バレンヌ王国の勢力圏は王都アバロンとその周りのいくつかの寒村にまで縮小していた。
南にある運河要塞、東の港町ソーモンも手放してしまった。
(我が国の軍隊は弱い)
人間は化け物には勝てないのか。国王レオンは沈思した。
せっかく徴兵した兵力を魔族掃討に正面切って使ってしまうと死傷者が出まくってしまい、戦力をただ磨り潰すことになりかねない。そう考えた国王レオンは方針を転換し、兵力の大部分を王都アバロンの守りに置き、戦闘技能に秀でた精鋭を数人引き連れて、小集団同士の戦いに持ち込み、勝利を収めるという治安維持体制とした。
(だが、我が国に正面切って魔族と闘える精鋭はまだ数えるほどしかいない)
既に中年の域に差し掛かった国王レオンは、息子でもある皇太子ヴィクトールを副将に据え、精鋭の戦士を3人引き連れて近隣のモンスター退治に精を出していた。
(まずは、アバロンの後方の安全を確保しないと王家の威信にもかかわる・・・・この近辺の魔族を駆逐すれば、ソーモンや運河要塞の攻略の可能性も出てくるだろう)
しかし国王レオンは、寄る年波には勝てず、戦闘のたびに息切れを覚えるようになった。(私が闘えなくなったとき・・・ヴィクトールの背中を守る戦士が必要だ。ジェラールには荷が重いが・・・最低限の戦闘には耐えうるようにしなければ)
国王レオンには二人の息子がいた。戦闘技能に秀でたヴィクトールと、学問に秀でた第二皇子ジェラール。
そう考えた国王レオンは、帝国歴1000年のある日、
「きょうはテレーズ、ベア、ジェイムズ、そしてジェラールで魔物掃討に出る」
「父上、私は」
「ジェラールにも実戦を積ませたい。ヴィクトールは留守を頼む。なに、今回のヤマはそんなに厳しい敵もおらず数も少ないと密偵からは報告を受けておる」
「ジェラールの能力は内政に生かすべきでは・・・」
「まあ、私もいい年齢だ。闘える人間は多いほどいい。そう私が判断した。それじゃ留守を頼むぞ」
「・・・・かしこまりました」
その日、国王レオンは王都から数時間のところにある洞穴へモンスター掃討の旅に出た。「ここの洞穴には魔物が棲みつき近隣住民に被害が出ている。すべて掃討するのだ」
この時の戦闘記録。
1.ビー(大きい蜂のような魔物)2体
2.ジェル(小さな岩くらいのスライム。レオンがライトボールで一掃)3体
3.マイザー(大きいリスのような魔物) 2体
4.ビー 2体
5.マイザー 3体
6.タータラ(小さいワニのような魔物)2体
7.タータラ2体
8.タータラ2体
9.ゲットー(小人くらいのウサギ顔をした獣人)2体
10.マイザー3体
まず猟兵のテレーズが弓を引きしばり矢を放ち先制攻撃。そしてレオンがライトボールの術で敵の目をくらませ、その隙に残りの3人が寄ってたかって剣をふるうという泥臭い戦術をとった。7回目の戦闘でタータラ(小さいワニのような魔物)の咬みつきを受けたテレーズが倒れ、ダイイング状態に陥った。このときはレオン自ら勇猛に斬撃をたたきこみ、なんとかタータラを成敗した。
「しっかりせよ」
国王レオンがグリーンハーブの粉を水に溶かしたものを口移しで飲ませる。たちどころにテレーズは回復した。
けっきょくピンチはこの1回のみで、あとは危なげなく2時間ほどかけて洞穴内から魔物を一掃した。
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