追悼 すぎやまこういち先生
すぎやまこういち先生永眠、享年90。
素晴らしい音楽をありがとうございました。
ゲーム音楽ということで、聞き減りしない音楽を重視され、
ドラゴンクエストシリーズの音楽は、クラシックをベースとしたもので、バッハの影響が色濃く出ていました。音源の限られるファミコン版でも、心に残る、何度聞いても胸を打つメロディーをつくっていました。
私的にベスト10を挙げると
1.ほこら(ドラクエ3)
たった8小節の短い曲なのだが・・・なぜか、なぜか、胸を打つ。悲しみの中にも明日への希望が感じられます。
2.LoveSong探して(ドラクエ2)
ドラクエ2復活の呪文入力画面の曲。歌ありVerで聞くと、すぎやま先生は天才なのではないかと思えてきます。ポップスもきっちり仕上げてくる。
3.この道 わが旅(ドラクエ2)
鬼畜難易度だったドラクエ2の苦労が吹っ飛ぶ名曲。平易なメロディだが、魂を揺さぶるのはすぎやま先生の真骨頂。ダイの大冒険アニメのEDで使用された歌ありVerも泣かせます。
4.戦闘のテーマ(ドラクエ3)
すぎやま先生は戦闘曲に苦心されたようですが、この曲は秀逸。高校野球の応援で今でも使われています。主旋律の後に流れる高速アルペジオ。オーケストラでは演奏困難ですがゲーム音楽であることを逆手に取って超絶技巧をいれています。
5.邪悪なるもの(ドラクエ4)
ドラクエ4のエスターク戦で流れる。シリーズ初めて中ボス戦での戦闘曲。重苦しくも荘厳なメロディーが、強敵との戦闘をイメージしていて胸を打ちます。
6.魔の塔(ドラクエ2)
ドラムの音がイカシテル。単純な旋律なのに妙に頭に残ります。大灯台やハーゴンの神殿で苦労したのでより一層頭に残ってしまうのです。
7.勇者の挑戦(ドラクエ3)
なにゆえもがき生きるのか。ラスボス戦は威圧感を前面に出した曲が多いのですが、この曲は勇者視点での曲調となっています。イントロだけで心震える。最終決戦、最後の戦。ロトシリーズのアレフガルドの曲をうまく戦闘風に変えています。
8.敢然と立ち向かう(ドラクエ6)
本気ムドー戦で流れる曲です。勇壮なメロディと本気ムドーの絶望的な強さが厳しさを現しているようです。ぬおおおー かっー
9.王宮のロンド(ドラクエ3)
お城でかかる音楽。クラシック音楽っぽさではシリーズ随一。バッハのブランデンブルク協奏曲5番によく似ていますが、すぎやま先生がクラシックのすばらしさを伝えたかったのでしょう。
10.王城(ドラクエ2)
こちらもバッハの影響が色濃い曲です。G線上のアリアによく似ています。ファミコン版でもきっちりトリルを入れていて、ドラクエ音楽はクラシックがベースなのだということを思い知らせてくれます。
次点 エレジー(ドラクエ4)
凄く悲しい曲調。アッテムト鉱山とか全滅シーンとかで使われていて・・・
他にも死を賭して(ドラクエ2シドー戦)、そして伝説へ(ドラクエ3エンディング)とか、ジプシーダンス(ドラクエ4)とか、選から漏れても素晴らしい曲が数えきれません。
ゲーム音楽以外にも競馬場のファンファーレや「亜麻色の髪の乙女」「学生街の喫茶店」などのヒット曲を作曲されていました。
すぎやま先生の音楽は後世まで永遠に残るでしょう。
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