2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 2021年12月 | トップページ

2022年1月11日 (火)

ロマサガ2リプレイ(73)

(73)
「やはりオアイーブの警告は本当であったか」
七英雄を滅ぼすには大氷原にある本体を殲滅するほかない。しかし今の自分は老いてその力は無い。そう考えたラーパワイは近衛兵団長を呼び、精鋭16人を呼び出し1日1戦ずつ、木剣を用いた1対1の模擬戦を総当たりで行うよう指示した。木剣なので死ぬことはないが、打撃が入れば衝撃でダウンはまぬかれない。それで最も成績の良かった戦士を次期皇帝に指名するプランを立てた。

2週間にわたりアバロン城の武道城では戦いが繰り広げられたが、抜群の剣裁きで14連勝を飾ったのが女戦士・キサラギだった。細身の身体では想像もつかないくらい力強い斬撃で、近衛兵団の猛者たちを次々に倒して行った。
そして最終日、重傷者6名を出したものの選抜の戦いは終局を迎えつつあった。
東、第一兵長、マイトス、13勝1敗。西、第3遊撃兵団、キサラギ、14勝
次期皇帝候補筆頭とみられていた第一兵長は鍛え上げられた肉体を持つ重戦車のような風貌を持つ31歳の英傑。対するキサラギ20歳はまったくのダークホース。
「はじめ」
木剣を構える2人、しかしキサラギは鋭い踏み込みで一気に間合いを詰め。
「せっ」
鋭い突きを放った、薙ぎ払って対処しようとしたマイトスだったが、キサラギの鋭い切っ先はマイトスの想像以上に力強く。胸元を突かれたマイトスは吹っ飛び、武道場の壁に激突し、しばらく起き上がることができなかった。
「それまで!勝者!キサラギ」

その夜、
「よいかキサラギ、いまから我が力をそなたに伝承する・・・オンキリキリバサラウンバッタ、オンキリキリバサラウンバッタ、オンキリキリバサラウンバッタ・・・・フゴーッ!」
ラーパワイは秘伝のオーブを握りしめ強く念じた。力の波動がキサラギを包む。
パリン
次の瞬間、オーブは砕け散った。
(やはり伝承法の限界というのも事実じゃったか・・・)
ラーパワイの能力と意思はキサラギに伝承されたが、もう106代キサラギの次に皇帝となるものへその力を受け継ぐことはできない。
「ハァハァハァ・・・あとは…任せた、手いっぱいやれ」
「ラーパワイ先生!」

幸いラーパワイの肉体は強靭だったので、伝承の儀を終えた後、数日間床に就いたものの体調を回復し、元のポストの近衛兵団長に戻った。

「キサラギよ、106代皇帝はそなただ。クジンシー、そしてスービエかノエルのどちらかを倒し、しかるのちに大氷原で最後の決戦に臨むにあたり、何をすべきかよく考え、実行に移すのだ・・・アバロンを、帝国を、頼んだぞ。」

 

« 2021年12月 | トップページ