2019年5月
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2019年5月26日 (日)

WASオールスターリーグ戦(20)

(20)

広島若鯉球場大会、昼の部、灼熱の攻防。

○B来島(8点)(12分47秒、リングアウト)伊達遙●(6点
休憩明けに組まれた好カード。SPZの蹴撃者、伊達と新女のパワーファイター・ボンバー来島が激突。
伊達が間合いを取って打撃を入れようとするも、ボンバー来島は間合いを詰めてその圧倒的肉体で弾き飛ばす。ならばと伊達も組みついて殺人ヒザ魚雷を入れようとするも、B来島もこの動きを読んでいてすかさず押し倒してグラウンドに移行。異種格闘技戦のような試合展開となったが、両者灼熱バトルに疲れたのか、場外乱闘にもつれこむ。場外でパイルドライバーを決めたボンバー来島、すかさずリングに戻る。伊達もふらつきながらエプロンに上がったが、ここでボンバー来島がロープ越しのラリアット!まともにくらった伊達は場外フェンスに激突し悶絶。そのままカウントが進み、ボンバー来島のリングアウト勝ちが宣告された・・・

○G山本(8点)(7分2秒、首固め)結城千種●(5点)
グリズリー山本、中盤戦から極悪の本性を出してきたようだ。この日はまともにプロレスをやると見せかけて、数分間普通にファイトした後、結城千種がネックブリーカーか何かを狙って突進してきたところを隠し持っていた栓抜きでノドを一撃!もがき苦しむ結城を嘲笑いながら首固めで丸め込んだグリズリー山本が4勝目を挙げた。SPZの井上レフェリーは見て見ぬふり・・・・

△草薙みこと(9点)(17分22秒、両者KO)サンダー龍子△(11点)
サンダー龍子、昨夜の市ヶ谷戦で大立ち回りをやったせいかいまひとつ本来の爆発力が出ない。草薙の空気投げを連続して食らうなどやや劣勢。しかしサンダー龍子もラリアット3連発で逆襲に転じ、パイルドライバー、プラズマサンダーボムの猛攻、しかし草薙もノーザンライトSHを連発して流れを渡さない。SPZ王者とWARS王者がお互い一歩も譲らない大技の攻防。草薙、いったんサンダー龍子の動きを止めようとドラゴンスリーパーを仕掛けたがサンダー龍子強引に振りほどいて2発目のプラズマサンダーボム!しかし草薙も返して組み付いて草薙流兜落とし!両者ダウン。
「奥の手を出すしかないか」
サンダー龍子、急場しのぎの延髄ラリアットで草薙を倒すと、コーナー最上段に登ってムーンサルトを狙った、が、草薙すくっと起き上がりコーナー上でサンダー龍子のバックを取った。やばいと恐怖の表情でこらえるサンダー龍子だったが、草薙もここが勝負どころと判断したのか雪崩式ジャーマンで投げようとする、が、サンダー龍子、投げられた瞬間にコーナーポストを蹴って態勢を崩した。両者コーナー最上段から不自然な形で落ちてしまった。打ち所が悪かったのか、そのまま両者起き上がれず10カウントが数えられダブルノックアウトの裁定となった・・・
「ダブルKOの場合でも勝ち点1付くんだっけ」
記者席がざわめき。事前に渡された大会規定ルールブックでは、時間切れ引き分けは両者に1点、両者リングアウト、両者反則、無効試合は0点となっており、ダブルKO、ダブルフォールの記載がなかった。運営痛恨のミス。けっきょく小淵沢氏の裁定で両者に勝ち点1がプラスされることになった。

○武藤めぐみ(8点)(14分37秒、レフェリーストップ)B市ヶ谷●(10点)
※飛びつき腕ひしぎ逆十字

やはり昨晩の大肉弾戦の影響か、市ヶ谷の動きが今一つ。C斉藤戦で負傷した右太もものサポーターも相変わらず。一方の武藤めぐみも昨日の草薙戦で腰を痛めており、痛み止めの注射を打ち腰痛ベルトを装着してのファイト。しかしドロップキック連発を見せるなど動きは好調。市ヶ谷はタックル弾き飛ばしを起点に攻め立てようとする。10分経過のアナウンスとともにB市ヶ谷が勝負をかけ、タイガードライバー、ビューティボムの猛攻、しかし武藤も返して場外エスケープ。しかし市ヶ谷も追撃すべく追ってきた。武藤を引きずり起こし鉄柱にごつん。鉄柱を背にしてフラフラの武藤、ここで市ヶ谷、タックルを狙ったが武藤ギリギリで身をかわす!市ヶ谷鉄柱に右肩を強打し悶絶。
 カウント19でリングに戻った市ヶ谷だが右腕が上がらない。急場しのぎに延髄斬りを放ったが、2発目は武藤にかわされ、起き上がったところを武藤の飛びつき腕ひしぎに捕らえられてしまった。市ヶ谷の表情が苦痛にゆがむ。女王の意地でギブアップの言葉をなかなか吐かないビューティ市ヶ谷、危険と判断したSPZ井上レフェリーが試合を止めた。止めるのが早すぎる!と井上レフェリーに食ってかかる市ヶ谷、しかし井上レフェリーも昨晩の市ヶ谷暴走で被害を受けており知るかボケと返し、険悪な雰囲気。快進撃を見せた市ヶ谷、ここでまさかの2連敗。首位の座もサンダー龍子に明け渡した・・・・

△M祐希子(5点、時間切れ引き分け)南利美(5点)△

ともに星の上がっていない両者の対戦。この一戦で南が取った戦法は時間切れ引き分け狙いだった。開始から10分以上グラウンド地獄に引きずり込み。巧みな技術でマイティ祐希子に攻め手を与えない。単純なヘッドシザースで引っ張るあたりさすがとしかいうほかない。しかしマイティ祐希子も南のキーロックを持ち上げてそのまま叩きつけて反撃。しかし南は不利に陥るとすぐさま場外にエスケープし波状攻撃を許さない。セコンドの保科からボトル入りの水を渡され、それで口をゆすいで一息つける南。炎天下で老獪なところを見せる。焦れたM祐希子がドロップキックを繰り出すも南はロープにしがみついて自爆させる。そしてまたM祐希子にからみついて延々とグラウンド。そしてスリーパー責め。大技や打撃は一切出さない異質なプロレスを展開する。20分が過ぎてもそのパターンが延々と続く。

しかし南も炎天下のレスリングで消耗していったのか、汗で滑ったりして精彩がなくなる。マイティ祐希子、強引に引きずり起こしてノーザンライトSH!しかし南もダメージの蓄積がないので2で返してすぐさま場外エスケープ。マイティ祐希子も追ってきて、場外で追いかけっこが展開されて笑い。しかし南、くるっとターンしてトラースキック一撃。クレバーなところも見せる。25分を過ぎても南の時間切れ引き分け狙いは変わらず、普段は見せない足4の字固めでの時間稼ぎ。マイティ祐希子がロープにたどり着いた時点で残り時間2分。そしてここで南、またも場外エスケープ。あせったマイティ祐希子がトペスイシーダを狙うも南も飛びのいてかわす。両者がリングに戻ったところで残り時間1分。マイティ祐希子、強引にジャーマンを狙うも南、回転エビに切り返す。1で返した祐希子、首固め、逆さ押さえ込みを連発するが南もことごとく返して首4の字固めで反撃。明らかに取りあえず出しておくといった感じだ。残り時間30秒。マイティ祐輝子、腕ずくで首4の字のフックを外し、南の首に手を回し強引にスタンドに移行しDDTでたたきつける。残り時間20秒、カウント2でフォールを返した南、今度は足を取ってアキレス腱固め。懸命にロープへ逃げたマイティ祐希子、残り時間10秒、もう時間がないと焦るマイティ祐希子は南を引きずり起こしてバックに回り奥の手、バックドロップホールドを炸裂。ワン、トゥ、ここで時間切れ引き分けのゴングが鳴った・・・・

灼熱の30分の激闘、ゼえぜえと荒い息をつく両者。そのままリングに倒れ伏して動かない。セコンドが駆け寄り介抱する。
「南選手・・・草薙選手の援護射撃狙いに行ってましたね」
解説の杉浦美月がボソッと。敗北ではないのでプライドは傷つかない。
「この・・・引き分けは、負けに等しいわ」
マイティ祐希子、控室でミネラルウォーターを飲みながらぼそっと。

こうして灼熱の8試合が終わり、昼の部が終了。客出し、清掃、客入れを経て午後6時、夜の部が開始。

2019年5月19日 (日)

WASオールスターリーグ戦(19)

(19)
第4日 8月15日 
広島若鯉球場大会。シリーズ唯一の屋外興行で、天気予報では最高気温35度、晴れ時々曇り、夕方にわか雨の予報。炎天下での試合はコンディション調整が難しい。観客も同じで、昼の部のチケットはこのシリーズ唯一、若干の残券が出た。生観戦よりパブリックビューイングを選ぶファンが多かったらしい。
「戦いが長引くと危険です。それなりの闘い方をしないといけないですね」(B上原)

オーロラビジョンではしつこいくらい熱中症に注意せよというワーニングが出まくる中。12時に昼の部開始。きょう使用されるリングはキャンバスが若干硬めのWARS。

広島大会昼の部の前座はまずバトルロイヤルから始まった。出場選手は石川、真壁、辻、金森、富沢、成瀬、菊池、藤島、渡辺、保科の10名。オーバーザトップロープで失格となるルールが採用され、押し合いへし合いの攻防、そしてスリーパーの数珠つなぎなどバトルロイヤルお約束のムーブも。菊池が石川を回転エビで丸め込み、3カウントを取るも周りの選手に半回転させられて今度は菊池の肩がついてしまい失格。真壁と辻は二人がかりで藤島、次いで渡辺をOTRさせることに成功。しかし金森が背後から忍び寄って蹴りを入れてなぎ倒され、2人とも押さえ込まれて失格。保科も富沢にショルダースルーでOTRさせられしっかっく、けっきょく金森、成瀬、富沢のソウルジャー勢が残り、最後は連続でスクールボーイで2人を丸め込んだ富沢が勝利。勝負タイム6分2秒。

吉原○(4分22秒、ドラゴンスリーパー)M千秋●

沢崎○、小川(10分27秒、ジャーマンSH)中江●、R北条
地元凱旋の沢崎に大声援。新女の中堅どころ2人の攻めをひとしきり受けてからジャーマンで逆転勝利。

(公式リーグ戦)
○氷室紫月(8点)(11分37秒、体固め)R美冬●(4点)
※バックドロップを押しつぶす

やはり灼熱の闘いのせいか、両者の動きが今一つ。ライジン美冬もやりづらそうに蹴りを打ってゆく。氷室は序盤は隙をうかがってグラウンドに持ち込む闘い。やはり消耗度合いが違うのか、10分経過のアナウンスとともにライジン美冬が行くぞ!といって勝負に出た、ミドルキックを何発か入れてぐらつかせてからバックドロップを狙ったが、氷室冷静に上から押しつぶし、そのまま押さえ込む。美冬もこのくらいは返すだろうと思われたが、炎天下バトルで反応が遅れたか、あっさり3カウントが入ってしまった。ややラッキーな面があったものの、氷室が4勝目を挙げた。

○C斉藤(8点)(5分27秒、TKO)ノエル白石●(4点)
※ハイキック
熱さで動けなくなる前に仕留めようと考えたのか、ノエル白石が強引な力押しで優位に立つ。しかしコンバット斉藤も蹴って蹴って反撃。しかし5分過ぎにコンバット斉藤が繰り出した右のハイキックがクリティカルで入ってしまったのか、ノエル白石前のめりにぶっ倒れ起き上がれない。危険と判断した新女の佐久間レフェリーが試合を止めた。場内悲鳴とどよめき。敗れたノエル白石は起き上がれず、担架で運ばれた。

○B上原(7点)(11分3秒、ラ・マヒストラル)L内田●(4点)
炎天下のファイト、大技で決めるのは難しいと考えたのか、10分経過とともにお互い丸め込みで決着をつけようと、首固め、回転エビ、逆さ押さえ込みの応酬が繰り広げられた。この争いを制したのはブレード上原がメキシコ遠征の際に体得したラ・マヒストラルだった・・・
「あの暑さはやばいです。10分やったらもうぐちゃぐちゃになります」(L内田)

2019年5月11日 (土)

WASオールスターリーグ戦(18)

(18)

○B上原(5点)(16分37秒、回転エビ固め)N白石●(4点)
休憩後、新女のベテラン選手とWARSの怪力選手が激突。終始攻めていたのはノエル白石だったが、ブレード上原もベテランならではの冷静さを見せ、場外エスケープや返し技などで波状攻撃を許さない。ノエル白石、STOを狙うも良く見ていたブレード上原、都度カウンターの掌底で殴り倒す。攻め疲れが見えてきたノエル白石、強引にパワーボムで持って行こうとするもリバースで返される。最後はブレード上原、掌底でぐらつかせてからその場でジャンプして回転エビ固めで丸め込んで3カウント奪取。ブレード上原がベテランの技術で2勝目を挙げた。

○草薙みこと(8点)(19分5秒、レフェリーストップ)武藤めぐみ●(6点)
※逆片エビ固め
SPZ世界王者・草薙とソウルジャーのエース・武藤がぶつかる夢のカード。動きの速さでは武藤だが、草薙はとにかくつかまえてブン投げてという荒っぽい攻め。序盤は接近してくる武藤をうまく組み止めて即、空気投げというパターンで優位に立つ。ならばと武藤、ドロップキック、ニーアタックをヒットアンドアウェイ戦法で繰り出し巻き返す。10分過ぎに場外戦があって、その時に草薙が場外ノーザンライトSHで武藤、腰に違和感が生じたのか、リングインした後も腰をしきりに気にしながらのファイト。武藤めぐみ、15分過ぎに勝負に出てシャイニングウィザード、ムーンサルトの猛攻をかけるも草薙は2で返す。ならばと武藤、タイガードライバーか何かを狙ったが、草薙も下から踏ん張ってこらえ、1分ほど根競べが続いたが武藤、うあああという気合いとともに草薙を持ち上げる。が、ここで武藤の腰に電気が走り、不完全な格好で草薙落下。ふらつきながら起き上った草薙が見たものはリング上で倒れ伏しながら痛みに耐えている武藤だった。
「草薙さん!向こう、腰やってます」
セコンドの小川ひかるが指摘。これを聞いた草薙、逆片エビに捕らえる。うがああとあられもない悲鳴を上げてもだえ苦しむ武藤めぐみ、激痛に耐えながら懸命にロープブレイク。しかし草薙、これで弱った相手に満を持して草薙流兜落とし!これで悶絶した武藤をリング中央まで引きずって、ふたたび逆片エビ固めに捕らえた。激痛のあまり声も出ない武藤。場内悲鳴とどよめき。それでもソウルジャータッグ王者の意地でギブアップの言葉だけは吐かない武藤。だが、危険と判断した新女の佐久間レフェリーが試合を止めた。

勝ち名乗りを受けたあと、セコンドの小川と引き揚げる草薙みこと。起き上がった武藤、何で試合を止めたんですかとレフェリーに抗議する武藤。なだめる佐久間レフェリー。判定が覆るはずもなく武藤めぐみ、黒星と腰の負傷のダブルパンチとなった・・・

○M祐希子(4点)(20分17秒、タイガースープレックスホールド)R美冬●(4点)
名古屋大会、夜の部のセミ前、昼の部で結城相手に30分闘ったマイティ祐希子だが、ここで勝っておかないと優勝争いが苦しくなるので、美冬の蹴りをかいくぐりながら懸命のファイト。美冬は今まで同様に押さえつけてのヘッドショットキックで相手の動きを止める戦法。ネックブリーカー、ノーザンを受けながらもきちんと返して頭を狙って蹴りを打つR美冬、何度目かの蹴りでM祐希子ががくりと膝をつく、勝てると思ったかにやりとするR美冬。が、次の瞬間M祐希子の怒りがリミッターを超えバックに回って凄まじい角度のジャーマン!ギリギリで返したものの、R美冬目がうつろ。ならばとM祐希子、ボディスラムで投げてからコーナーに上がりムーンサルト!しかしこれもギリギリで返したR美冬。場内大盛り上がり。M祐希子、ふうっと一息入れてからR美冬を引きずり起こし、バックに回ってタイガースープレックスホールド。美冬、返そうと足を動かすものの力が入らず肩を上げられず、無念の3カウントを聞いた。マイティ祐希子、6試合目でようやく公式戦初勝利。

○T龍子(10点)(22分18秒、リングアウト)B市ヶ谷●(10点)

名古屋大会夜の部のセミで、ここまで勝ちっぱなしのビューティ市ヶ谷と1敗で追うサンダー龍子が激突。両者とも力任せの凶暴ファイトを得意としているだけあってのっけから激しい殴り合い。しかし昼の部で市ヶ谷は右太ももを痛めたのか、大きなサポーターが巻かれていた。ラリアットの撃ち合いも互角。ならばと市ヶ谷、突進してくるサンダー龍子を捕まえてフロントスープレックス。ギロチンドロップで追い打ちをかけようと助走に走ったが、足の事を考えたかいったん止まってからフィストドロップで急場をしのぐ市ヶ谷、定番ムーブの急な変更で場内えっという感じ。しかしサンダー龍子も反撃に転じ、パイルドライバー3連発という荒っぽい攻め。大技の応酬に場内どよめき。私の方が上だ、と攻め合いしのぎ合うサンダー龍子とビューティ市ヶ谷。しかしビューティ市ヶ谷、困ったときの奥の手、延髄斬りでふらつかせてからタイガードライバー、ビューティボムの猛攻。ギリギリで返したサンダー龍子だがダメージが深く起き上がれない!
「おーほほほほほ!ぶざまね!」
場内どよめきと悲鳴。あのサンダー龍子がこのような起き上がれない醜態をさらすとは・・・・ここで負けるわけにはいかないと考えたか、サンダー龍子、ゴロゴロと転がってひとまず場外エスケープ。場外でうずくまって回復を図る戦法か、あわててセコンドの石川涼美が駆け寄り、状態を確認する。市ヶ谷、ここが勝負どころと判断したか、めったに見せないトペスイシーダで追い打ち。そして場外で引きずり起こしてバックドロップを狙ったが、マットの無いところでバックドロップを食らったらまずいと考えたサンダー龍子も足をフックして懸命の防御、強引にブン投げようとする市ヶ谷、そんな態勢が数秒続いたが、ここでサンダー龍子、なりふりかまわない手段、毒霧を至近距離で市ヶ谷の顔面めがけ噴射した!赤い毒霧を浴びてもがき苦しむ市ヶ谷、すかさずサンダー龍子が場外DDTで追い打ち、悶絶する市ヶ谷にペッと唾を吐いてからリングに戻ったサンダー龍子、
この試合を裁くレフェリー井上霧子のカウントが進む、カウント17、起き上がった市ヶ谷、視界がやられているのか目に手をやる市ヶ谷、カウント18、セコンドのR北条が駆け寄り市ヶ谷の顔をタオルでひと拭きしてからリングこっちですとサポート。カウント19、セカンドロープに手をかけリングに戻ろうとした市ヶ谷だったが、ここで右太ももをさらに痛めてしまい苦しみに顔をゆがめる。カウント20、痛みをこらえてリングインした市ヶ谷だったがそのときすでにゴングが打ち鳴らされていた・・・・

「キーッ!サンダー龍子!こんな卑劣な手を使ってまで勝ちたいんですの?」
絶叫する市ヶ谷。サンダー龍子ぼそっと悪ィなとつぶやくも、市ヶ谷は逆上しサンダー龍子に突進し殴る蹴るの暴行!そしてビューティボム!そして上に乗ってマウントパンチ!あわててセコンドのR北条と石川が止めに入るも、市ヶ谷様石川をラリアットで弾き飛ばし、自団体のはずのR北条にも張り手一閃!
「やりやがったなテメー!」
サンダー龍子も起き上がり市ヶ谷に頭突きをお見舞い、リングアナがゴングを乱打するが何の効果もない。2人の凶暴野獣がなおも殴り合い。SPZの井上レフェリーが止めに入ったものの市ヶ谷のラリアットを食らって失神!花道奥で見ていた選手もあわてて止めに入りリング上は修羅場と化した。前の試合で敗れて控室で休んでいたライジン美冬まで入り、ようやく騒動は収束した。ラリアットを食らったSPZ井上レフェリーは病院送り、レフェリーに手を出したB市ヶ谷には後日、運営委員会により制裁金100万円が科された。

○結城千種(5点)(24分55秒、首固め)伊達遙●(6点)

暴走した両雄がわけられ、ざわめきが収まらない中メインに出る二人が入場。結城千種、地元名古屋での興行とあって昼の部・夜の部ともにメインイベントに出場。伊達はエルボーや蹴りを取りあえず出しておく戦法に出た。しかし結城も相手の打撃をきちんとさばいてフロントスープレックスで投げる。しかし無茶苦茶なセミファイナルで観客が疲れていたのか、観客のリアクションが良くない。静まった状況下でお互いの攻防だけが繰り広げられる異様なムード。20分近くまでそういった静かな攻防が続いた。昼の部でも30分やってやや動きの堕ちてきた結城へ伊達が組みついて殺人ヒザ魚雷!しかし結城は一発だけ撃たせて、二発目の蹴り足をつかんでスモールパッケージに切って取った。伊達が突破口を開くヒザ魚雷を研究していたか。思わぬ切り返しに動揺する伊達、急場しのぎに大振りのSPZキックを狙うも当たらない。逆に結城がうまく組みついてバックドロップ炸裂!
しかし伊達も2で返す。ならばと結城、行くぞーと叫んでタッチアウトの態勢に。この技を食らったら危ないと考えた伊達遙、懸命に踏ん張って防御。持ち上げようと力のこもる結城、しかし伊達遙は組み合った態勢のままニーリフトを入れてぐらつかせる。結城、これを待っていたのか伊達をスモールパッケージで丸め込む。返そうとしたが結城の足のフックがしっかりしており、伊達は無念の3カウントを聞いた。

セミ前からメインの3試合がいずれも20分越えの長い試合となり、メインイベントが終わったのが午後10時少し前。セミ・メインに出た4人は当日中に広島入りできなかったので主催者が急きょ用意した大阪のホテルに一泊し、翌日朝の新幹線で広島入りすることになった。

「う・・あ・・・くっ」
草薙戦で腰を痛めた武藤めぐみは深夜、広島市内の宿舎で整体師を呼んでもらって応急処置。明日からの戦いへの影響しなければよいが。
「さー、出力上げてゆくわよー」
初白星をゲットしたマイティ祐希子、広島市内の鉄板焼き店で特大のお好み焼きを3枚平らげ、翌日に向けて英気を養った。
ここまでの順位は以下の通り。
1位:ビューティ市ヶ谷、サンダー龍子 10点
3位:草薙みこと 8点
4位:ボンバー来島、武藤めぐみ、氷室紫月、グリズリー山本、伊達遙、コンバット斉藤 6点
10位:ブレード上原、結城千種 5点
12位:マイティ祐希子、ラッキー内田、ノエル白石、南利美、ライジン美冬 4点

3日目が終わった。

2019年5月 5日 (日)

WASオールスターリーグ戦(17)

(17)
名古屋しゃちほこドームは客だし、清掃を終え、夜の部の開場となった。
「誰ですか・・・、こんな強行日程承認したの」
新女控室、マイティ祐希子もケータリングのフルーツを食べながらため息をついていた。1日2試合はやったことはあるが、ハードなシングルマッチの連戦でかつ対戦相手は気の抜けない一流ばかり。これでは疲労が蓄積する一方である。マイティ祐希子、夜の部の相手はWARSのライジン美冬、派手さはないが楽な相手ではない。

午後5時過ぎに夜の部の開場。通しのチケットを持っていて、昼夜両方の興行を観戦する熱心なファンも多数。

午後6時、名古屋大会夜の部開始。まず前座の3試合。
M千秋○(3分44秒、片エビ固め)藤島●
※バックドロップ

マーメイド千秋はWARSの若手中堅選手の中では唯一のヒール。自団体の選手とタッグを組んでの出番でもやりたいヒールファイトに走る。ましてシングルマッチのときはもう暴虐ファイトを全開。この日も藤島瞳をゴング前に襲いイス攻撃を繰り返してバックドロップで終了。

沢崎○、小川、保科、渡辺(5分51秒、ジャーマンSH)金森、吉原、富沢●、成瀬

中江、R北条○、菊池(7分44秒、片エビ固め)石川、真壁、辻●
※DDT

前座試合に出る若手中堅選手の中で図抜けているのがSPZの沢崎光。伊達のタッグパートナーを務めているので実力は折り紙つきで、リーグ戦公式戦に出てもおかしくない選手。この日も鋭いジャーマンで格の違いを見せつけた。新女では中江、R北条のパワーが光る。トップどころとは差はあるが、R北条のDDT,中江のラリアットは強烈。

そしてリーグ戦公式戦。
○C斉藤(6点)(10分22秒、片エビ固め)L内田●(4点)
※トラースキック
名古屋大会夜の部ではSPZとソウルジャー勢の対戦が4試合も組まれている。SPZの核弾頭・コンバット斉藤の蹴り足をつかんでドラゴンスクリューに切り返す技巧派ラッキー内田の動きに場内拍手。あとはもうラッキー内田が関節技博覧会を展開。うめき声を上げながらロープに逃れるコンバット斉藤。やはり技術が違い過ぎる。これはもうラッキー内田の楽勝かと思われたが、コンバット斉藤もコーナー近くでファイトし、決定的なシーンを作らせない。ならばとラッキー内田、コーナーに追い詰めてエルボー連打、コンバット斉藤崩れ落ちる。チャンスと見たラッキー内田、間合いを取って助走をつけてニーアタックを狙ったが、コンバット斉藤すくっと起き上がって、カウンターのトラースキックをぶち込んだ!これがまともに入ってしまったのか、ラッキー内田は無念の3カウントを聞いた。
(これは内田さんがジョバーをやったのがバレバレだろう)
この日2試合目とはいえ、本来のラッキー内田はキック一発で沈むような選手ではない。


○G山本(6点)(9分53秒、体固め)B来島●(6点)
※エルボードロップ
規格外パワーファイター同士の一戦。ド迫力の殴り合いが展開された。しかし5分過ぎ、このシリーズで猛威を振るっているボンバー来島の延髄ラリアットでグリズリー山本、よろめいて片膝をつく。これでボンバー来島が優位に立ち、パワースラム、ジャーマンの猛攻。かろうじて返したG山本だが息も絶え絶え。
「これで終わりだ!」
ボンバー来島、トップロープに上がって、めったに公開しないダイビングラリアットを狙ったが、グリズリー山本、リストバンドからセンヌキの様な凶器を取り出しボンバー来島のノド元を一撃!
予期せぬ一撃、ノドを抑えてもがき苦しむボンバー来島、そこへエルボードロップを投下したグリズリー山本が極悪の3カウント奪取。場内ブーイング。

○氷室紫月(6点)(20分27秒、逆さ押さえ込み)南利美●(4点)
昼の部でグリズリー山本に手痛いダメージを負った南利美は本来の状態とは程遠かった。休憩前の試合、屈指の技巧派対決で前評判も高かったのだが、氷室も南の惨状を察していたのか、グラウンドレスリングの地味な攻防に終始。スリーパーの攻防も通り一遍。大技・打撃技の全く出ない試合となった。それでも20分の試合を作ってしまうあたりこの2人只者ではない。20分経過のアナウンスとともに南が昼の部でG山本を破った羽根折り腕固めを決めようとするが、氷室するっと回転して決めさせず、逆さ押さえ込みに取って返した。虚を突かれた南は無念の3カウントを聞いた。悪く言えば凡戦、よく言えば通好みの試合展開だった。

「負けたけど、氷室さんとレスリングができて、・・・まあ楽しかったわ。」

敗れた南利美、サバサバした表情で控室に入り、手早くシャワーと着替えを済ますや、地味な私服に着替えて迎えの車に乗り込み、翌日の試合地である広島へ新幹線で前日入りするため、名古屋駅へ向かった。

2019年4月28日 (日)

WASオールスターリーグ戦(16)

WASオールスタリーグ戦(15)

第3戦 名古屋大会 昼の部、休憩後は公式リーグ戦5試合。


○草薙みこと(6点)(11分22秒、片エビ固め)B上原●(3点)
※草薙流兜落とし
休憩明けの一戦。南の容態が落ち着いたのか、SPZの小川ひかるが予定通り草薙のセコンドについた。序盤戦は南、小川譲りのグラウンド攻めでB上原を苦しめた草薙みこと。この流れに焦れたB上原がフライングニールキック、パワーボムで反撃したが、落ち着いて2で返した草薙が草薙流兜落としを炸裂、2度までは返したB上原だったが、草薙容赦せず3発目の草薙流兜落としを決めて、ブレード上原の戦意を絶った。

○B市ヶ谷(10点)(8分26秒、エビ固め)C斉藤●(4点)
※ビューティボム
ここまで4連勝で勝ちっぱなしのB市ヶ谷をSPZの若手出世頭・C斉藤がどう攻略するかがポイントの試合だったが、コンバット斉藤はしつこくローキックを入れて動きを止める作戦に出た。この作戦はSPZの南や小川に吹き込まれたのか、B市ヶ谷との組合を避け微妙に間合いを取って、踏み込んでローキックを一発入れてまた離れる。異種格闘技戦の様な試合展開となった。しばらくは相手のローキック攻めを耐えていたB市ヶ谷だが、5分過ぎに貰った一撃が相当効いたのか、片膝をつく。これで憤怒の表情をあらわにしたB市ヶ谷、ものすごい勢いでつかみかかりエルボー、スレッジハンマーの猛攻。そして危険な角度のタイガードライバー。普段は相手の技量を勘案して落とし方を加減しているのだが、怒りMAXの状態で繰り出すと非常に危険な荒技となってしまう。この一撃でコンバット斉藤は頭を打ってしまい悶絶、このままKOかと思われたが、B市ヶ谷、引きずり起こして必殺ビューティボムを炸裂させ、3カウントを奪った。
「・・・・・」
試合後、B市ヶ谷は蹴られまくった太もも裏をしばらく押さえていた・・・・・
「コンバット斉藤はもう少し受け身の練習をした方がいいと思いますね。それも、練習のための練習じゃなく・・・いろんなパターンを想定してですね」(解説の杉浦美月)

○武藤めぐみ(6点)(20分3秒、ノーザンライトスープレックスホールド)N白石●(4点)
名古屋大会昼の部セミ前でソウルジャーのエース・武藤とWARSの怪力・ノエル白石が激突する好カードが組まれた。リーグ戦も中盤に入ると、各選手のファイトスタイルや強みや弱みをある程度頭に入れて闘っているのか、ノエル白石、序盤はしつこくグラウンドレスリングを仕掛けて上に乗って相手を消耗させようとしてきた。そして5分過ぎからノエル白石が執拗なベアハッグ責め。武藤めぐみの腰を集中攻撃。武藤も懸命にベアハッグを耐える。しかし今日のN白石はベアハッグで決めるつもりなのか、5分以上もしつこくかけ続けてくる。このままでは壊されてしまうと考えた武藤が耳そぎチョップ乱打でベアハッグを脱出。ならばとノエル白石、バックドロップ、STOの大技攻勢を仕掛けるが、受け切った武藤もネックブリーカーで反撃。攻め合いしのぎ合ういい勝負となったが、フィニッシュは突然に。武藤がきれいなブリッジのノーザンライトで投げて、ノエル白石から3カウントを奪った。
「武藤選手、肩を相手のみぞおちにめり込ませてますね。あれが入っちゃうと苦しくて返すのが遅れちゃうんです」(解説の杉浦美月)

○T龍子(8点)(7分22秒、エビ固め)L内田●(4点)
※スプラッシュマウンテン
名古屋大会昼の部セミファイナルも好カード。WARSの破壊龍とソウルジャーの技巧派ヒロインが激突する。
昨日氷室相手にまさかのギブアップ負けを喫したサンダー龍子、痛めた足は今日の午前中にケアしたようで、普通に花道を歩いて入場。しかし今日の対戦相手・ラッキー内田も一点集中攻撃には定評があり、右足首を狙って攻撃。片足タックルで転ばしてからグラウンドでサンダー龍子の右足首を徹底していためつける。
冗談じゃないこんなのに付き合ってたらと考えたのか、サンダー龍子は早くもプラズマサンダーボムを狙うも、定石通り足をばたつかせて防いだラッキー内田、果敢にもジャーマンを狙ったが、踏ん張ったサンダー龍子、落ち着いて体を入れ替え強烈なDDTに切り返す。これで頭を強打する決定的ダメージを負ってしまったL内田、すかさずサンダー龍子がスプラッシュマウンテンでとどめを刺した。

M祐希子(2点)(時間切れ引き分け)結城千種(3点)
名古屋大会昼の部メインも垂涎もののカード。新女の炎の女帝、M祐希子と地元の大スター、結城千種が激突する。しかしマイティ祐希子はここまで1分け3敗と絶不調、結城も肩の負傷もあり1勝3敗と星が上がっていない。これ以上は負けられないとお互い固くなってしまったのか、序盤は手探りのファイトが続く。基本技の応酬、そしてサーフボードストレッチの攻防であっという間に10分が経過。何としても初勝利が欲しいM祐希子、ニーアタックで結城を場外に落とし、そして助走をつけてのトペスイシーダ炸裂。そして引きずり起こしてフェンスに振ろうとしたところを結城も場外ブレーンバスターに切り返す!両者場外でダウン。
お互いカウント19でリングに戻ってきた。そのあともお互い持てる技を一つ一つ繰り出す両者、勝負をかけるタイミングをうかがっているのか。
20分過ぎにM祐希子が繰り出したダブルアームスープレックスが効いたのか、結城の動きが止まった。行くぞーと叫んでからM祐希子、必殺のムーンサルトプレスで飛んだが、良く見ていた結城も膝で迎撃。マイティ祐希子痛い。マットに倒れ伏し両足をバタバタバタバタ。勝機と見て取ったのか、結城千種、得意のバックドロップ!しかしマイティ祐希子も2で返す。ならばと結城は切り札のタッチアウトを繰り出そうとしたがM祐希子もこれは読んでいてDDTに切り返す。25分経過、リング上で両者ダウン。
何が何でも初白星の欲しいM祐希子、サイドスープレックス、ニーアタックで攻め立ててから、ノーザンライトSH。しかし結城も粘って返す。残り時間3分、ならばとM祐希子、胴締めスリーパーホールドで絞め上げる。ここでまさかの絞め技に苦しむ結城。しかしこれはM祐希子の判断ミス。時間切れが迫っている試合終盤、なぜ落とすのに時間を要する絞め技を使うのか。
残り時間1分、ここで結城がぐったりしたので、マイティ祐輝子、自らスリーパーを解き、コーナーに登ってムーンサルトプレスを炸裂!しかし結城、カウント3ギリギリで返した。場内ドドドドドド。とにかく時間がない。マイティ祐希子、この日2回目のノーザンを狙おうとしたが、結城千種、懸命に防御してニーリフトを打ち込み、逆にタッチアウトで担ぎ上げてやや不完全な態勢ながらマイティ祐希子を頭から落とした!
残り時間10秒、懸命にはいずりながら最後の力でカバーに行く結城、
ワン、トゥ
ここで試合終了のゴング。新女とソウルジャーのエース対決は30分フルタイムドローとなった。両者荒い息をつく。セコンド陣が駆け上がり息も絶え絶えの両者を手当てする。場内大歓声。
「いつかどこかで、決着をつけましょう!」
結城が歩み寄り、両者握手。マイティ祐希子、初白星はお預けとなったが、結城相手に30分戦い抜き復調を印象付けた。

死闘が終わるや結城千種、コスチューム姿のまま団体が手配したワゴン車に載せられ、名古屋市内にある支援者のサウナ付ジムに直行しアイスバスにつかる。そのあとぬるめの湯で疲労回復を図った後、別室でマッサージを受けた。よりによって夜の部もメインイベントでSPZの伊達遙とぶつかるのである。

2019年4月27日 (土)

WASオールスターリーグ戦(15)

(15)
第3日 名古屋しゃちほこドーム大会
午前7時、ソウルジャーのベビーフェイス2人、氷室紫月とラッキー内田は朝のコーヒーを楽しんでいた。名古屋遠征で常宿にしているホテルから近くにある路地裏の喫茶店でモーニング(パン、卵倍量)を摂取することをならわしとしていた。ラッキー内田、きょうは昼の部でサンダー龍子、夜の部でコンバット斉藤と激突する。いずれも厳しい相手だ。コーヒーを飲みながらノートパソコンで対戦相手の試合動画をチェックして手掛かりを探る。
氷室は昼の部でボンバー来島、夜の部で南利美という全く違う対応をしなければならない選手とぶつかる。氷室は黙してブラックコーヒーをすすった。

10時前にしゃちほこドームの関係者口が忙しくなる。疲労がたまった選手が多かったのか、多くの選手が少し遅めの会場入り。きょうはソウルジャーのリングが使用されるので、ソウルジャーを除く3団体の選手は短時間でロープワークや受け身の確認を行った。
11時、昼の部の開場。結城千種の地元大応援団が北側リングサイドに陣取る。

12時から、前座の3試合。

中江○、R北条(2分17秒、体固め)富沢●、成瀬
※ラリアット

金森、吉原○(3分55秒、逆さ押さえ込み)菊池、藤島●

石川○、真壁、辻、M千秋(6分31秒、片エビ固め)沢崎、保科、小川、渡辺●
※石川と真壁の合体パイルドライバー

そしてリーグ戦開始。
○B来島(6点)(1分6秒、片エビ固め)氷室紫月●(4点)
長丁場のリーグ戦を見据えて速攻勝負、奇襲戦法を多用しているボンバー来島、この日はゴングと同時に突進しいきなり正面からのナパームラリアット。さらに引きずり起こしてバックに回り、ジャーマンに行くと見せかけての延髄ラリアット!これで目の前がぼうっとかすんでしまった氷室、しかしボンバー来島容赦せず氷室を引きずり起こして今度は正面からのショートレンジラリアット。1分間で3発もナパームラリアットを食らっては氷室返せず、3カウントを聞いてしまった・・・・

○南利美(4点)(19分33秒、羽根折り腕固め)G山本●(4点)
試合は9割方グリズリー山本が攻めまくる展開。南利美、昨日首を痛めておりこの日も首筋にテープを貼ってのファイト。そのせいかいつもの動きではなく、グリズリー山本の暴虐ファイトになすすべない状態。そして場外戦でも一方的に痛めつけられる展開。セコンドのM千秋からセンヌキを渡され、それで南の頭をぐりぐりするG山本に場内ブーイングとどよめき。そして場外パイルドライバーの追い討ち。あわやリングアウト負けかと思われたがカウント19でリングに戻った南、10分を過ぎてもG山本のラフ殺法にやられるだけ。
「ケーケケケケ」
G山本、右のリストバンドを外し、隠し持っていたギターピックのようなもので南のノド元をいたぶる。セコンドの保科が凶器もってますと叫び、レフェリーが力づくで没収する一幕も。南はほとんど反撃できないまま15分経過。そしてG山本がパワー殺法でつぶしにかかる。パワースラム、ギロチンドロップ、タイガードライバー、DDTの凄まじい波状攻撃。懸命に2で返し続ける南、しかし体重差があるので南、確実にダメージが蓄積していってグロッキー状態。勝ちを確信したG山本、とどめのグリズリーボムを狙って南を高く抱え上げようとしたが、南、うまく腕のクラッチを切って相手の力を利用しつつ後方に着地しすぐさまG山本の左腕を極めた。
「あが・・・・」
南の瞬間芸が土壇場で炸裂。一発狙っていたか。こらえきれずG山本はギブアップ。ゴングが鳴るやその場に倒れ伏す南、悔しさをあらわにしつつ倒れている南にストンピングを入れるG山本、あわててSPZセコンドの保科、小川が入ってくるもG山本蹴散らす。グリズリー山本悔しさのあまり暴走。伊達のセコンドに付く予定だった沢崎まで入ってきてG山本をジャーマンで分投げるも、G山本はグリズリーボムで沢崎を失神させる。だがもう後の祭りで南利美が勝ち点2を獲得した。

「おえええええ」
控室で南利美嘔吐。グリズリー山本の反則攻撃、肉弾攻撃、試合後の襲撃を食らってもうズタズタの状態。あわててリングドクターが南の状態をチェックする。夜の部に響かなければよいが・・・

○R美冬(4点)(13分55秒、ストレッチプラム)伊達遙●(6点)
前の試合で伊達のセコンド役を務めるはずだった沢崎光が、G山本の暴走により悶絶したため、伊達はこの試合セコンドなしで闘うことになった。着ていたガウンを預ける人もいないので、取りあえず鉄柱に掛ける伊達。それがファイトにも影響したのか、いまひとつ有効な攻めを繰り出せない。逆にライジン美冬が要所でヘッドショットキックを入れて伊達をぐらつかせ優位に立つ。伊達もニーリフト、ニーアタック、ラリアットで反撃したが、普段檄を飛ばしてくれるセコンドがいないせいか、攻めっぷりが本来の思い切りを欠いてしまっている。そのままズルズル美冬ペースで進み、最後はリング中央でストレッチプラムに捕まってしまった伊達遙、やむなくタップ。SPZのエース、伊達が2敗目を喫した。その試合が終わると休憩。

2019年4月14日 (日)

WASオールスターリーグ戦(14)

WASオールスターリーグ戦(14)

2日目 名古屋 夜の部でも激闘が繰り広げられた・・・


○草薙みこと(4点)(17分27秒、体固め)R美冬●(2点)
※背面トペで押しつぶす
休憩明け、勝ち点2同士の対戦。打撃ならWARSの猛者・ライジン美冬だが、SPZ世界王者・草薙には投げ技乱発がある。試合はとにかくヘッドショットの蹴りを狙うライジン美冬と投げまくって活路を開こうとする激しい主導権争いが展開された。先手必勝と考えたのか、10分過ぎに草薙が早くも草薙流兜落としを繰り出すも、ライジン美冬カウント2で返す、そしてライジン美冬が打撃でラッシュをかけるも懸命にしのぐ草薙、最後はニーアタックを狙って草薙をロープに振ったR美冬、しかしうまく返し技の背面トペで飛んで押しつぶした草薙、これはSPZの試合でよく見られるムーブ。ライジン美冬、反応が一瞬遅れ無念の3カウントを聞いた。
「まだリーグ戦は序盤。4点でまとめられたのは良かったと思います」(草薙)
草薙みこと、コメントもそこそこにシャワーを済ませ、荷物をまとめるやセコンドの小川とハイヤーに乗り、新千歳空港へ向かった。

○N白石(4点)(16分47秒、片エビ固め)結城千種●(2点)
※雪崩式パワーボム
結城千種、組み付いて投げようとするがノエル白石の腕力は化け物並みで、投げる前に弾き飛ばされたり押しつぶされてしまい、波状攻撃に持ち込めない。ならばと足攻め、スリーパーと小技で崩そうとするが、この日3試合目のせいか本来の爆発力が無い。何しろ昼の部では草薙と再試合込みの実質2試合を戦っている。しかしノエル白石も得意のバックドロップ、STOに持ち込めない。結城も十分事前に研究していて、懸命にロープへ逃れる。ならばとノエル白石、コーナー最上段からの攻撃をめずらしく使用。トップロープからのダイビングショルダーで弾き飛ばす。しかし結城も2発目は読んでいて、コーナー上の取っ組み合いを制して雪崩式ブレーンバスターで投げつける。これはカウント2.5。場内大歓声。不利を悟ったノエル白石、またもやコーナー最上段に上りダイブ攻撃を狙ったか結城千種もコーナーに上がり雪崩式の攻防。エルボーでぐらつかせて、結城千種、雪崩式フランケンシュタイナーを狙ったが、踏ん張ってこらえたノエル白石、なんと雪崩式パワーボムという危険技で切り返す。頭から落ちてしまった結城は無念の3カウントを聞いた。一瞬の機転がノエル白石に勝利をもたらした。

○氷室紫月(4点)(17分22秒、アンクルホールド)T龍子●(6点)
札幌大会夜の部セミ前も垂涎もののカード。WARSの破壊龍と、ソウルジャーの技巧派ベビーフェイスがぶつかる一戦。しかしサンダー龍子の右肩にはテーピングが巻かれていた。どうやら昼の部のG山本の凶器攻めで負傷したらしい。それでもいつものファイトスタイルを貫き、タックル、ラリアットで試合を作ってゆくが、どこかいつもの切れがない。やはり負傷が影響してこわごわ戦っているのか。それでも果敢にダッシュしてラリアットか何かを狙ったところを氷室が狙い澄ましたカニバサミで転ばせる。そこから10分以上、氷室が徹底した足攻め。単純なデスロックでもこの人がやると絵になる。レッグスプレッド、アキレス腱固めとひたすら足攻め。サンダー龍子もプラズマサンダーボムで反撃したが踏ん張りがきかないのか2で返されてしまう。最後は両者ダウンの状況から素早く起き上がった氷室がサンダー龍子の右足をアンクルホールドに捕らえた。3分近くこらえたサンダー龍子だったが、脱出できずついにタップ。戦意の塊のようなサンダー龍子がギブアップしてしまうとは・・・場内どよめき。

「あれ以上がまんしたら明日以降の試合に響く。そう考えただけ」(サンダー龍子)
サンダー龍子の連勝は3でストップ。足首をテープで固定して、びっこを引きながら迎えの車にのりこんだサンダー龍子、明日以降に暗雲が漂ったか。

○B市ヶ谷(8点)(21分47秒、片エビ固め)南利美●(2点)
※ギロチンドロップ10連発
札幌大会夜の部セミも凄いカードが組まれた。力の暴虐女帝・ビューティ市ヶ谷と関節のヴィーナスが激突。しかし南利美、昼の部のL内田戦で首を負傷しており、いつものようなねちっこい攻めが見られない。逆に市ヶ谷が南の首に狙いを定めてスレッジハンマー、ネックブリーカー、グラウンドでのネックロックという地味な攻めを見せてきたので場内どよめき。脇固めを起点に反撃しようとはするが、頭や首に打撃を貰うとそこで攻めが止まってしまう状況に陥る。市ヶ谷、にやりと笑みを浮かべ、普段はあまり使わない拷問コブラツイストでギブアップを迫ったが南もこらえる。そして南は飛びつき腕ひしぎ逆十字で一発逆転を狙ったがあまりにもロープに近い。
ここで20分経過。B市ヶ谷がビューティボムで勝負に出たが、南も意地を見せギリギリで返す。しかし南の粘りもそこまでで、頭を打ったのか起き上がれない。察したB市ヶ谷がギロチンドロップを連発。太い豪脚を南のノド元にたたきつけてゆく。悲鳴がとどろく中、市ヶ谷はなんとギロチンドロップを10連発。これでぐったりとした状態の南を片エビに固めて市ヶ谷がフォール勝ちを収めた。これで市ヶ谷が単独トップの勝ち点8。

○武藤めぐみ(4点)(20分26秒、体固め)M祐希子●(1点)
※シャイニングウィザード
札幌大会夜の部メインも新女・ソウルジャーの頂上対決。しかしマイティ祐希子はここまで3戦して勝ち点1とまさかの絶不調。武藤も1勝2敗と良くない出だしなので、ここはしゃにむに攻めて勝ち点2をもぎ取りに来た。しかしM祐希子もこれ以上トップから離されるとまずいという危機感があり、ドロップキック3連発を見せるなど懸命の攻め。そして15分過ぎから大技の応酬。祐希子がバックドロップを繰り出せば武藤もノーザンライトスープレックスで手数を返す。そして両者大ダメージでダウン。そして起き上がって両者エルボーの撃ち合い。場内ハイテンションマックス。しかし武藤のエルボーがM祐希子のこめかみに入ってしまったのかダウン。そして起き上がろうとしたときには武藤がダッシュ一番、強烈なシャイニングウィザードを叩き込んでいた。薄らぐ意識の中でもM祐希子、フォールをキックアウトする動作を見せたが、わずかに反応が遅くSPZの井上レフェリーが3カウントを叩いていた・・・

頂上決戦を制して喜ぶソウルジャーのセコンド陣、ぼう然とした状態で座り込むM祐希子、セコンド陣が井上レフェリーにカウントが速いと抗議するも判定は覆らず。

深夜の新千歳空港、傷ついた戦士たちがふらつく足取りで車を降りて中部国際空港行の飛行機に搭乗。セミ前より前に闘った選手は定期便に乗りこめたが、セミ・メインの選手はチャーター便の中型機に乗り込む。明日も昼からしゃちほこドームで試合である。
ここまでの得点経過。
1位:ビューティ市ヶ谷 8点
2位:サンダー龍子、伊達遙 6点
4位:氷室紫月、グリズリー山本、ノエル白石、ラッキー内田、草薙みこと、ボンバー来島、コンバット斉藤、武藤めぐみ 4点
12位:ブレード上原:3点
13位:ライジン美冬、南利美、結城千種:2点
16位:マイティ祐希子:1点

午前1時の名古屋。結城千種は名古屋市郊外の実家で遅い夕食後、支援者が持ってきた馬肉の塊を負傷した肩に当てて治療に努め、南利美は名古屋駅近くのホテルでマッサージを1時間ほど受けて受け回復に努め、マイティ祐希子は支援者のツテで開けてもらった名古屋市内の店で大量の手羽先を摂取して栄養補給に努めた。
2日目が終わった。

2019年3月30日 (土)

WASオールスターリーグ戦(12)

WASオールスターリーグ戦(12)

2日目昼の部


○伊達遙(4点)(21分17秒、体固め)武藤めぐみ●(2点)
※ニーアタック
札幌昼の部休憩明けも垂涎もののカード、SPZの絶対王者・伊達遙とソウルジャーの看板スター・武藤めぐみが激突。昨日の横浜でのサンダー龍子戦で腰を負傷している伊達遙は腰痛ベルトを装着してのファイト、得意のキックも本来の威力ではない。武藤は持ち前の跳躍力を活かし、ドロップキック3連発など躍動感あふれる攻め、そしてニーアタック。これは武藤ペースかとも思われたが、伊達も粘り強さを発揮し、捕まえてのニーリフトを打ちこんで反撃。そのまま両者ダメージを負い試合が重たくなってきた。最後は武藤がニーアタックを狙ったところをうまく捕獲した伊達が、つかまえたままニーリフトを連打してなぎ倒し、そのままのしかかって3カウントを奪った。

○T龍子(6点)(15分57秒、片エビ固め)G山本●(2点)
※パイルドライバー
続いてWARSの看板対決。レフェリーチェックの際にサンダー龍子を急襲したグリズリー山本、場外戦に持ち込んで椅子、机、木槌、ジュラルミンケースとやりたい放題のラフファイトを仕掛けて痛めつける。しかしサンダー龍子もこの攻撃はやられ慣れているので受け切って、リングに戻ってチョップ、ラリアットの乱発でG山本を追い込む。正攻法では厳しいと判断したG山本、再び場外戦に持ち込んでセコンドのM千秋からフォークを渡され、痛めつけるが、サンダー龍子も懸命に抵抗。もみあいの末力ずくでフォークを奪い取りセコンドの石川涼美に渡す。ならばとG山本、もっとひどい凶器をM千秋から受け取ろうとしたが、石川がラリアットでM千秋を一撃!場外でセコンド同士の小競り合いが続く中、リングに戻したサンダー龍子、エルボー、ラリアットでダウンさせた後なんとレッグドロップを5連発。容赦ない攻撃。これは何とかフォールを返したG山本だが、間髪入れずにサンダー龍子はパイルドライバーの追い討ち。巨体がアダとなり悶絶したG山本は無念の3カウントを聞いた。サンダー龍子3連勝。

△M祐希子(1点)(時間切れ引き分け)B上原△(3点)
昨日担架送りとなったマイティ祐希子、札幌昼の部でも本来の調子とは程遠く、同門の先輩選手・ブレード上原に主導権を握られてしまう苦しいファイト。それでもグラウンドでしのいだり、場外エスケープをしたりして決定的なピンチは作らず、20分過ぎにマイティ祐希子、ジャーマン、バックドロップで勝負をかけるも今度はブレード上原が場外エスケープ。終盤はブレード上原が肩をつける丸め込み技を連発してきたが、きちんと基本通り返し続けたマイティ祐希子、そのまま両者決め手を欠き30分時間切れドローとなった。マイティ祐希子が初の勝ち点をマークしたが白星をもぎ取ることはできなかった・・・

○B市ヶ谷(6点)(3分18秒、エビ固め)B来島●(2点)
※ビューティボム
普通にやったのでは市ヶ谷の牙城を崩せないと判断したのか、ボンバー来島は入場時の市ヶ谷をラリアットで奇襲するという破天荒な攻めに出た。ガウンさえ脱いでいない状態の市ヶ谷に向かって場外でジャーマン。これでリングアウト勝ちを狙う作戦のようだが、まだ試合開始のゴングが鳴っていない。怒った市ヶ谷がリングに戻ったところでゴング。そこから市ヶ谷が猛反撃。顔面グーパンチ、ラリアット、危ない角度のタイガードライバー、レッグドロップ乱発で大ダメージを負わせてから、ビューティボム炸裂。わずか3分余りでボンバー来島を沈めた。ビューティ市ヶ谷も3連勝。

▲結城千種(2点)(17分22秒、両者リングアウト)草薙みこと▲(2点)
札幌大会昼の部メインは、SPZ王者、草薙とソウルジャーのエース:結城千種がぶつかる垂涎もののカード。予想通りノーガードの投げ合いというエキサイティングな試合展開。結城は昨日怪我した右肩にテーピングは施してはいるものの、それなりに回復している模様。
草薙がノーザンライトスープレックスを3連発で繰り出せば、結城は危険な角度のバックドロップで大ダメージを与える。お互いふらついてきて、まず草薙が勝負に出て草薙流兜落としを炸裂させる。しかし結城もフォールを返して、最終奥義・タッチアウトでお返し。タッチアウトが相当効いたのか、草薙みこと場外エスケープ。しかし結城追ってきてダウンしている草薙を引きずり起こし場外バックドロップの態勢に捕らえる。場内悲鳴。しかし草薙懸命にこらえる、結城強引に引っこ抜く。しかし草薙、右足で場外フェンスを蹴って投げの態勢を崩す!両者ダウン。場外カウントが進む中、先に起き上がった結城がリング内に戻ろうとするも、草薙も執念で起き上がり結城の足にしがみついてリングインを阻止。そのまま場外カウントが20まで進んだ。

「こんなの納得いかない!もう1試合、いまここで勝負よ!」
結城がマイクアピール。草薙もやりましょうと応じたので場内大盛り上がり。

リング上に運営スタッフと小淵沢イベントプロデューサー、両団体の関係者が上がり長めの協議。両選手はその間息を整える。

「両選手の意向を尊重し、ただいまより特別試合時間無制限一本勝負を行います!」
レフェリーがマイクを取って再試合を宣言。

この流れは運営とSPZ、ソウルジャーの両団体間での苦心の産物。どちらもエース選手が公式リーグ戦での負けを呑みたくない中、さりとてメインイベントでの不透明決着もよろしくないので、両者リングアウトからもう一丁再試合をやるという仕儀になったのである

○結城千種(6分41秒、体固め)草薙みこと●
両選手が組み合う。再試合は草薙がまず相手の瞬発力を奪おうと考えたのか、しつこく足攻め、そのあとサソリ固めで主導権を握る。しかし結城千種もフロントスープレックスで手数を返す。両者荒い息をつく。
「これで終わり!」
結城千種、気合を入れてからバックドロップ!しかし草薙もカウント2で返す!
ドドドドドド!
結城千種、間髪入れずに2発目のバックドロップを狙ったが、草薙これは読んでいて上からのしかかって押しつぶす。草薙が上、結城が下の状態でマットへ、
しかし次の瞬間、下になっていた結城がうまく体を入れ替え、上に乗って草薙を押さえ込んだ。
「しまっ・・・」
虚をつかれた草薙、反応が一瞬遅れ、フォールを振りほどいたのは3カウントの後だった・・・・草薙、フォール返したでしょうと新女の佐久間レフェリーに抗議。3つ入りましたと主張する佐久間レフェリー。がっくりと肩を落として引き揚げる草薙だった。

再試合後、運営サイドから、メインイベント終了後に急きょ行われた再試合はあくまでリーグ戦公式戦とは無関係の試合であって、公式戦の記録は両者リングアウトであるので、勝ち点の加算は両者ともゼロであることが発表された。

 

2019年3月24日 (日)

WASオールスターリーグ戦(11)第2日昼

(11)
第2日 札幌どさんこドーム大会

一般的に巡業中のプロレスラーは遅起きである。しかしきょうはどさんこドームで昼と夜のダブルヘッダー。各選手は7時頃起床して、ロードワークなどの調整を行ったあと9時過ぎに会場入り。
「欠場はしません、やれる範囲内でやるだけです」
昨日の市ヶ谷戦で右肩を強打した結城千種、険しい表情で会場入り。よりによってきょうは昼の部のメインで草薙戦が組まれている。そして夜の部でもノエル白石戦、いずれも難敵だ。

2戦を終えた段階でマスコミ記者陣の展開予測としてはまだリーグ戦は始まったばかりなので優勝争い云々はまだなんともいえないが、2連勝スタートを切ったビューティ市ヶ谷とサンダー龍子を軸に展開するのではという予想。大本命・マイティ祐希子が本調子ではなく、まさかの2連敗スタートとなってしまったがそれがかえって不気味。結城千種の負傷度合いが心配・・・というものであった。

試合前の練習でもソウルジャー勢はラッキー内田と氷室紫月が時間ぎりぎりまできょう使用されるSPZのリングでスパーリングを行いグラウンドの感触を確かめ、武藤めぐみはロープワークや飛び技のタイミングを入念に確認したのに対し、結城は会場内を散歩しただけであった。

ほどなく12時となり、試合開始。
前座3試合の結果は以下の通り。

M千秋○(3分15秒、体固め)渡辺●
※垂直落下ブレーンバスター

菊池○、藤島、R北条、中江(7分27秒、体固め)金森、吉原、富沢、成瀬●
※ダイビングボディプレス

石川○、真壁、辻(10分3秒、コブラツイスト)沢崎、小川●、保科

石川涼美のコブラツイストにあっさりギブアップした小川に場内どよめき。SPZマットではもっとひどいやられっぷりを見せているのだが、今回はあくまでメインに出る草薙のセコンド業務が主と考えたか、粘ることはしなかった。

そして公式リーグ戦。
○C斉藤(4点)(11分42秒、片エビ固め)氷室●(2点)
※右ハイキック
氷室は寝かせてしまえばこちらのものとグラウンドに引きずり込もうとするが、コンバット斉藤もそれはわかっていて、膝蹴りを入れてグラウンドに持って行かれるのを回避、緊張感ある戦いとなったが、10分過ぎにコンバット斉藤が不意打ちジェットスマッシュ!クリティカルで入ってしまったのか、これで氷室は決定的ダメージを負ってしまった。起き上がったところをとどめの右ハイキックで倒して終了。コンバット斉藤が2勝目を挙げた。

○R美冬(2点)(15分22秒、片エビ固め)N白石●(2点)
※ヘッドショットキック
札幌大会昼の部はSPZとソウルジャーのシングル対決が4試合、新女とWARSは同門対決のみというマッチメイク。WARSの同門対決となったこの試合、過去の対戦成績はノエル白石が若干有利なのだが、ここまで0点のR美冬、しゃにむにN白石を押さえつけて頭を蹴って突進力爆発力を鈍らす戦法に出た。ノエル白石もスクラップバスター、バックドロップで反撃したが本来の動きができず、ふらついてしまう状態。徹頭徹尾ヘッドショットキック攻めを続けた美冬がとうとう相手をダウンさせ、そのまま押さえ込んで3カウント奪取。ライジン美冬が初日を出した。

○L内田(4点)(17分20秒、首固め)南利美●(2点)
SPZとソウルジャーの技巧派対決、マニア垂涎のカードが札幌昼の部の休憩前で実現した。序盤から息詰まるグラウンドレスリングの攻防。お互いに腕関節を狙うテクニカルなしのぎ合いを展開した。開始から15分も打撃や大技が一切ない、この2人にしかできない戦いが続いた。寝技では互角と見たラッキー内田が目先を変えるため投げ技に活路を見出したのか、ジャーマン、ノーザンライトのスープレックス攻勢を見せる。南も2で返して、裏投げで手数を返し、続いて空中胴締め落としを狙ったが、ポジショニングが悪く押しつぶした際に南はトップロープにノド元を強打してしまった。首を抑えてもがき苦しむ南、チャンスと見たL内田が首固めで丸め込んで電光石火の3カウント。ややラッキーな面があったものの、L内田が大会屈指の技巧派対決を制した。その試合が終わると休憩。

2019年3月17日 (日)

WASオールスターリーグ戦(10)

(10)1日目 横浜大会 夜の部後半戦
休憩明けの試合は大荒れに荒れた。

○G山本(2点)(5分11秒、リングアウト)武藤めぐみ●(2点)

ゴング前に奇襲を仕掛けたグリズリー山本、殴る蹴るのラフ殺法、そして場外に落としてイス攻撃の乱発。これで動きが止まった武藤めぐみ、リングに戻ったがいつもの流れるような攻めが出ない。フランケンシュタイナーを繰り出すもパワーボムに切り返されてしまう。そして2度目の場外戦に持ち込んだグリズリー山本、セコンドのマーメイド千秋からトゲの付いた鉄球のような凶器を受け取るや武藤の頭を一撃!これで悶絶した武藤、続く場外チョークスラムで頭を強打し、起き上がれずリングアウト負けを喫した。なりふり構わない攻めを見せたグリズリー山本が初日を出した。

○南利美(2点)(13分51秒、飛びつき腕ひしぎ逆十字)N白石●(2点)

本日2試合目で疲れているのか、南利美が防戦一方のしまらないファイト。ノエル白石の力押しファイトばかりが目につく。しかしこれは相手を油断させるための罠だった。相手の攻め疲れを待って、電光石火の飛びつき腕ひしぎを仕掛けてギブアップを奪い、初日を出した。

○C斉藤(2点)(14分27秒、TKO)M祐希子●(0点)

横浜大会のセミ前で大波乱。昼の部でサンダー龍子との大肉弾戦に敗れたマイティ祐希子、ダメージの回復が万全でないのか、開始早々ジャーマン、ムーンサルトで勝ちに行くがそれまでのダメージの蓄積がないのでコンバット斉藤なんとか返して、キック乱発で反撃。なんとか蹴り足をつかんで組み付こうとしていったマイティ祐希子だったが、やはり疲労のためか、動きに精度を欠いてしまいいいように蹴りを貰ってしまう。何度も立ち上がったマイティ祐希子だったが、ついにジェットスマッシュ(変形かかと落とし)をまともに食らってしまい失神。危険と判断したレフェリーが10カウントを待たず試合を止めた。担架で運ばれたマイティ祐希子、場内悲鳴とどよめき。SPZの新鋭・コンバット斉藤が大金星。

○T龍子(4点)(13分22秒、逆エビ固め)伊達遙●(2点)

横浜大会夜の部のセミで組まれた好カード、SPZ王座に何回も君臨している伊達と、WARS不動のエース、サンダー龍子がぶつかる。伊達はキックを当てていこうとするが、サンダー龍子もラリアットの乱発で手数を返す。バタバタした展開が続いたが、7分過ぎにサンダー龍子がブレーンバスターを狙ったところ、伊達がこらえて力比べの末ブレーンバスターで投げ返したが、この強引な投げで伊達が腰を痛めてしまう。何とか起き上がってキックを撃つも全く腰が入っていないため本来の威力なく、これを見て取ったサンダー龍子が執拗な逆エビ責め。何度か懸命にこらえてロープへ逃れた伊達だったが、サンダー龍子、プラズマサンダーボムで痛めつけておいてリング中央で逆エビ。懸命にこらえた伊達だったが、これ以上がまんすると翌日以降に差し支えると判断したか、ついにタップ。サンダー龍子が2連勝スタート。

○B市ヶ谷(4点)(17分36秒、レフェリーストップ)結城千種(2点)●
※腕固め
横浜大会夜の部のメインは夢のカード、新女の女神・ビューティ市ヶ谷とソウルジャーのエース格、結城千種が激突。結城が切れ味鋭い投げ技で攻め込めば、市ヶ谷はラリアット、DDT、タックルの力技で応戦。13分ころに市ヶ谷が強引に繰り出したタイガードライバーで結城、頭を打ってしまったのか場外エスケープ、しかし市ヶ谷は場外に追撃、場外戦を優位に運んだのは市ヶ谷、なんと鉄柱に結城の右肩を激突させる。結城の表情が苦悶にゆがむ。アクシデントを察したか、セコンドの金森が結城に応急のテーピングを施す。かろうじてリングに戻った結城だったが、右腕がまったく使えない。あとはもう市ヶ谷がカサにかかって攻めてきた。力任せに腕関節を取って痛めつける。懸命にこらえた結城だったが、これ以上の試合続行は無理と判断したWARSのレフェリーが試合を止めた。場内悲鳴とどよめき。なりふり構わず勝ちに行った市ヶ谷が2連勝スタート。

「終わった後ハネ立ちで札幌なんて・・・・もー」
リーグ戦出場選手は自分の出番が終わるや、手早くシャワーを浴びてジャージに着替えて、荷物をまとめてセコンドの若手を連れて、関係者通用口につけておいたハイヤーに乗り込み、羽田空港へ向かう。一流プロレス団体の場合、ほとんど試合が終われば近くのホテルに投宿して、食事をしたり身体のケアをするのだが、強行日程でその日のうちに飛行機で新千歳へ飛ぶという強引なスケジュール。ベテランのブレード上原もやれやれといった表情。

メインに出たビューティ市ヶ谷と結城千種は日付が変わる前に新千歳に降り立った。それぞれ運営差し回しのハイヤーで札幌市街の宿舎へ向かった。

札幌市内の宿舎にSPZの4選手が入ったのは午前一時少し前だった。団体サイドが手配したラウンジで選手は一心不乱に飲食した。昼の部と夜の部の間ではバナナやサンドイッチ程度の軽食しかつまめなかったので、ここでしっかり栄養補給しておかないと始まらない。

1日目が終わった。

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