2018年6月
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2018年6月 3日 (日)

新説ドラゴンクエスト3 第222日・223日

222日目 4月6日
驚くべきことに王者の剣が完成していた。オリハルコンを預けてから2日、マイラの刀鍛冶の腕は凄い。刀身を眺めるとまばゆい輝き。
(これは最終決戦にとっておこう)
1対多の戦いであれば鞭を振るったほうが効率が良い。セメントは王者の剣を袋に入れ、マイラ村を出発した。リムルダールの南にあるという聖なるほこらを目指して航海。
沿岸伝いに船を進め、ガライ宅の沖を通ってラダトーム近くまで船を走らせ、ラダトームまで歩いて宿屋に投宿。

223日目 4月7日
ラダトームの海にも魔物は出るが、巨大なイカの怪物クラーゴンやキングマーマンもセメントの敵ではなかった。鋼の鞭の乱撃で撃退を重ねる。ドムドーラ沖、メルキド沖を通って聖なるほこらにたどり着く。神官を訪ねて、聖なる守り、雨雲の杖、太陽の石の3点を祭壇の上に並べて、神官が謎めいた呪文を唱えると、大ぶりの宝石のようなものが生み出された。これが魔の島へ渡るために必要な品らしい。
(さあこれでゾーマの島に行ける)
ほこらを出て、船に戻り、船を北に走らせリムルダールの近くに着岸し陸路リムルダールへ。この日はリムルダール泊まり。
セメント・スターリー・エスプレッシーボ(16)レベル80
身長159センチ、体重85.5キロ。凄腕の勇者。

2018年5月27日 (日)

新説ドラゴンクエスト3 219-221日目

219日目 4月3日
今度は北方向に船を進め、ガライ宅の沖合を回ってそのあと南下してマイラ近くに着岸。ここからは陸路でマイラへ。疲れたので探索や聞き込みは明日に回すことにして、温泉宿で一泊。

220日目 4月4日
マイラの武器屋は凄腕の刀鍛冶ということらしかったので、ドムドーラで拾ったオリハルコンを預けて、刀への鍛造をお願いした。そのあとマイラ露天風呂の近くで妖精の笛を発見。なお聞き込みを続けると、精霊ルビスはマイラ北の孤島にある塔に幽閉されているとのこと。
(要はその塔に殴りこめばいいということか・・・)
雑魚敵を掃討しながら、小舟へ戻り、地図を見ながら慎重に舟を進め、塔のある孤島にたどりついた。とりあえず闇にまぎれて野営。

221日目 4月5日
孤島の塔を攻略。氷結魔法を唱えてくるラゴンヌ、すばやいメイジキメラなど手強い敵との連戦となったが、セメントは力任せに鞭を振るい、ことごとく撃退。塔にあった回転する床のトラップにとまどったが、回転方向を見定めて足を運べば問題はなかった。
途中のフロアで光の鎧を入手。大魔王ゾーマがラダトーム城から略奪した品のようだが、この塔に隠匿しておいたようだ。さしてピンチらしいピンチもなく最上階へたどり着き、それらしき石像があったので妖精の笛をピーピー吹いてみたらまばゆい閃光があたりをつつみ、精霊ルビスの封印が解けた。
「勇者セメントさま・・・初めまして、私は大地の精霊ルビス。・・・助かりました。大魔王ゾーマに目を付けられ、この塔にながいあいだ封印させられていましたが、勇者さまのおかげで解放されました。あなたなら必ず大魔王を討ち果たしてくれることでしょう。」とか言ってルビスはセメントに紋章の入った鉛板を手渡した。
「これを持って聖なるほこらへお行きなさい」
そう言い残して精霊ルビスはどこかへと消えた。
(とりあえずこの塔を出よう)
セメントは来た道を引き返し、残敵を掃討しまくって塔を脱出し、小舟に乗って孤島をあとにした。マイラの近くまで進み、そこから陸路でマイラへ。温泉宿で激戦の疲れを癒した。

2018年5月13日 (日)

新説ドラゴンクエスト3 第215-218日

215日目 3月30日
リムルダールの武器屋でグレートヘルムを購入。いまつかっているミスリル製のものより堅牢だったので装備。そのあと町を出て陸路を戻ってドムドーラで一泊。

216日目 3月31日
ラダトームまで戻って一泊。

217日目 4月1日
船着き場から小舟に乗り込み。沿岸からアレフガルド南岸を探索。サンチャゴ号に比べるとはるかに小さいので沖合まではいけないし、沖にはゾーマがバリアを築いて外界との交通を遮断しているとのこと。地図を頼りに進むとメルキドの街が見えたので、船を止めて適当なところで上陸しメルキドの街で一泊。魔の島に渡るには「虹のしずく」が必要らしい。これは重要な手掛かりを得た。

218日目 4月2日
陸の見える範囲で船を東に進めると海岸沿いにほこらを発見。訪れてみると「精霊のほこら」と呼ばれる場所で、「虹のしずくの手掛かりを探している」とほこらを護る司祭に話すと、「雨雲の杖」を授けられた。太陽の石と雨雲の杖がそろったが、虹のしずくを手に入れるためには「聖なる守り」を手に入れて、ここから東の孤島にあるほこらを訪れれば良いとのこと。しかし聖なる守りは精霊ルビスから手渡しでしか貰えないことになっているらしい。
(早く魔の島に渡らないと)
焦ることしきりのセメントだったが、まだ精霊ルビスに会えてはいない。まだマイラの村を訪れていないことに気付いたセメントは船を反転させ、ラダトーム近くの船着き場まで戻った、ラダトームで一泊。

2018年5月 6日 (日)

新説ドラゴンクエスト3 第211-214日

211日目 3月28日
ラダトームから東を探索。沼地の先に工事中のトンネル洞窟を見つけたが完成はまだだいぶ先のようだ。地図ではマイラという温泉の村があるようだが陸路ではいけないらしい。けっきょくこの日は数組の敵と対戦したのみで探索を終えた。ラダトームに戻って宿泊。
212日目 3月27日
ラダトームから北を探索。吟遊詩人ガライの家があったのみ。魔の島の手掛かりはつかめなかった。ラダトームに戻って一泊。

213日目 3月28日
苦労してバラモスを倒した甲斐あってか、アレフガルドのゾーマ配下の敵は、落ち着いて戦えば何とかなる相手であった。とはいえ油断は禁物。この日はラダトームから南を探索。ドムドーラ付近で交戦した赤い影の魔物が即死魔法を唱えてきたので緊張した。なんとか躱せたがあれだけは喰らってはいけない。ドムドーラの宿屋で一泊。街を散策していたら町はずれに光るものを見つけた。オリハルコンの鉱石らしかったのでとりあえず拾っておいた。

214日目 3月29日
ドムドーラから更に東へ足を延ばし、彷徨の果てにリムルダールの街にたどり着いた。ここからゾーマの城のある魔の島までは近いのだが、数百メートルの海峡が行く手を阻んでいる。泳ごうかとも思ったが鎧を着たままというのは水流が早く危険と判断した。しかし街で聞き込みを行うと、数週間前、オルテガなる中年男が海峡を泳いで横断しようと試みたらしい。オルテガの行方はその後不明となり、海の藻屑に消えたのではないかとのこと。
(何とかして魔の島に渡らないと)
この日はリムルダールで一泊。

2018年4月30日 (月)

新説ドラゴンクエスト3 210日目

210日目 3月27日
ラダトーム城、ラルス国王に謁見。幾多の勇者戦士がゾーマを倒さんと出立したがすべて不首尾に終わり、ほとんど殺されているとのこと。城内で情報収集を行っていると衝撃の事実が。
(父さんが、生きている?)
火山の火口で死んだと伝えられていた父オルテガが生きている。何でも数年前、上の世界からボロボロの瀕死の状態でアレフガルドに降りてきて、往年の記憶を忘却するほど酷い怪我を負ったのだが、アレフガルドに災いをもたらしているのが大魔王ゾーマと知るや、数か月前、単身でゾーマの棲む魔の島に泳いで潜入したらしく、そこから先の行方は杳として不明。
(ゾーマの城に、いかなければ・・・)
アレフガルド城内を探索すると秘密の小部屋を発見。隠されていた太陽の石を入手。そのあと城下町でミスリルヘルムと水鏡の盾を購入。隔絶された世界とはいえ通貨単位ゴールドは共通なので助かった。兜がバラモスとの激戦で痛みが激しかったので、オルテガの兜は袋に入れた。ラダトームでの聞き込みの結果、魔の島に渡るための手がかり、アレフガルドに伝わる伝説の武器防具の話を聞く。まずはラダトーム北の洞窟を目指した。

マドハンドとかいう土中から出た怪物と対戦。鋼の鞭で迎撃したが呼ばれて出てくる大魔神という固い石像の魔物に難儀した。打撃が痛いし意外とすばやく、左右のパンチの連続攻撃を繰り出してきて手強い。ほどなくラダトーム北の洞窟に到着。探索してみるとなんと魔法がすべて不思議な力でかき消される。こんな状況で敵と交戦しても体力の回復ができないので、このダンジョンではセメントは全ての戦闘から逃げることにした。洞窟の最深部で勇者の盾を入手。逃げながら洞窟を脱出し、マドハンドやグールなどの敵と対戦しながらラダトームへ戻り一泊。

2018年4月23日 (月)

新説ドラゴンクエスト第209日

209日目 3月26日
ラーミアを呼んでネクロゴンドに飛ぶ。ギアガの大穴へ半日近くかけてフライト。
(しばらく、下の世界で探索するから・・・)
ラーミアに別れを告げ、セメントは大穴に入っていった。前に来たときは大穴の周りは壁に囲まれていたが、壁はズタズタに壊されていて容易に穴に飛び込める状況だった。穴の中からただならぬ妖気を感じるが、世界に平和をもたらすためにはこの穴に飛び込むしかない。
「うぇい!」
セメントは気合を込めてギアガの大穴に飛び込んだ。引力で加速度がついたのはちょっとだけで、すぐに不思議な感覚に包まれた。
(亜空間?)
旅の扉と原理はおなじか。今まで通過した旅の扉は同じ世界上の異なる座標をむすぶものだったが、今回のは異なる世界へ続くもののようだ。
数分ぐらい不思議な浮遊感を味わった後、不意に空の裂け目からセメントの体が出て、夜の砂浜の上にセメントは落下した。
(いたたたた)
何とか受け身は取ったので怪我なく下りられた、しかしここは・・・
すぐ近くに民家の明かりがあったので訪ねてみた。
「ここは闇の世界、アレフガルド」
「アレフガルド?」
なんでもこのアレフガルド地方は大魔王ゾーマの策謀により外国とバリアで隔絶させられた上に、一日すべて闇が支配する世界であり、民衆が苦悩絶望するさまを本拠地の城で喜んでいるらしい。
(バラモスの黒幕は相当ひねくれた奴みたいだ・・・・)
で、現在位置はアレフガルドの首都、ラダトームから少し離れた小島。異世界の勇者ということで、地図と小さな船を貸して頂けることになった。サンチャゴ号とは比ぶべくもない小舟だが、ラダトームまでならじゅうぶん行ける。対岸へ渡り、夜の闇を少し歩いてラダトームに到着。とりあえず宿屋で一泊。

2018年4月15日 (日)

新説ドラゴンクエスト3 第208日

208日目 3月25日
「セメント・スターリー・エスプレッシーボ、ただいま帰りました」
勇者セメントがアリアハンのマレス国王に帰朝報告。
「大儀であった。ひとりであの強大な魔王を倒すとは、驚嘆の他なし。そなたのこれまでの功績に敬意を表し、労働英雄章を授ける」
「大変光栄に存じます」

「うううっ」
侍立する養成所の教官たちが皆、声を殺して涙ぐんでいた。この二十数年、数百人の教え子の若者たちが魔王討伐のためアリアハンを旅立ち、そのほとんどが惨殺されたのだからその心情はいかばかりか。彼らの辛苦もようやく報われたのだ。

勇者の帰還式の後、アリアハン城の大広間でマレス国王主催の祝勝会。
「王家の財政も苦しく、ご覧の通りの粗餐だが、皆の衆、楽しんでくれ」
赤白の葡萄酒の他には炒めた肉、炒めた芋、炒めた野菜が並んだ。
養成所の校長が乾杯の音頭。
「労働英雄・セメント・スターリー・エスプレッシーボ君の偉業を讃える。乾杯!」
祝勝会には国王、大臣、宮廷関係者のほか、養成所の教官連中、そして同期の卒業生で衛兵となった者も列席し、五十人くらいくらいの盛大なものとなった。

セメントはこういう関は苦手だったが、主賓でもあるので酒にはほとんど手を付けず列席者に礼を述べた。長年、魔王軍対策に心血を注いできた養成所教官たちは「やっと我々は勝ったのだ」と絶叫痛飲し酔っぱらいだす。
「どうしたセメントよ、浮かぬ顔だが、傷でも痛むのか」
 マレス国王が問いかける
 「・・・いえ、まだ残敵の掃討が…あると思いますので」
「ま、そうだがな、今日くらいいいではないか。大いに喜ぼう」
宴もたけなわとなった時。
ズガーン
大広間一面に大音響がとどろく。セメントは反射的に床に伏せていたが、数秒の間に大広間に無数の雷撃が走った。
(宴の最中に・・・・不意の推参、ご容赦願いたい)
「なにやつ」
(我は・・・ゾーマ。闇を統べる物なり)
「どうして、こんなことを」
(くくくく・・・喜びの絶頂に浸りきっている人間どもを殺戮するのもまた格別・・・まあ、我が一の部下である司令官が殺された報復じゃ)
「報復?」
(総じてバラモスは我が指示に忠実な僕じゃった。アリアハンの養成所が生み出したセメント、貴様さえいなければ多くの愚民どもの苦しむ姿をもっと見れたものを・・・じゃから養成所の人間どもはすべて消させてもらった・・・)
(セメントよ、ギアガの大穴から下の世界に来い。真の苦難と絶望をたっぷりと味わわせてやる)

気が付くとゾーマの幻影は消えていた。しかし大広間は見るも無残な状態になっており、テーブルは破壊され料理は散乱しという状況で、しかも国王と大臣とセメント以外の参列者四十余名はあとかたもなく殺されていた。

「う、ううん・・」
ショックのあまり倒れてしまう国王マレス。
「へ、陛下」
大臣が駆け寄る

「ゾーマのことは内密にな・・・民が動揺する」
国王は病床でつぶやく。

セメントは決然とした表情で王宮を辞去した。
(まだ、私の戦いは終わらない!)
セメントは生家に預けてあった旅の荷物を取った。
「母さん…ごめん。私、まだやらなきゃならないことがあるから・・・また、しばらく出かける」
「うん…気を付けて」

2018年4月 9日 (月)

新説ドラゴンクエスト3 207日目

207日目 3月24日
女勇者セメントは眠った。ひたすら眠った。
昼前にようやく目が覚めた。
(ああ、もう闘わなくていいんだ・・)
パンと茶の朝食をとり、ゆっくりと荷物を整理し、ダーマの宿坊を出た。
(ラーミア、お願いね)
アリアハンへひとっ飛びで凱旋。

驚くべきことに魔王バラモスの死はアリアハンにも伝わっていた。ネクロゴンドで魔王軍と交戦していたイシス連合軍が、エビルマージマネージャーを通じて「魔王消滅のため3か月間の休戦をしたい。」という申し入れを受けたので、早馬の伝令を通じてイシス王家にバラモス死亡情報が伝わり、魔道士協会の通信を介してアリアハン王家にも伝わった。「それはまことか?」
「イシス王家からの情報です。確度は高いかと存じます」
「そうか・・・セメントがやりおったか」
昨年夏に養成所を卒業し魔王討伐の旅に出た十数人の戦士はほとんどが無残な最期を遂げたが、セメントは7ヶ月で腕を上げ、ついに魔王バラモスの討伐に成功した。

夜、セメントはアリアハンに凱旋した。生家では母親コバトフの他、養成所の恩師数人が冒険者の生還を出迎えていた。
「セメント…ほんとうに、良く頑張ったね」
セメントに魔道の基礎を教えた女魔道士が涙ぐみながら祝福。
「うわああああああん」
セメントも涙が止まらなかった。この7か月の苦しかった日々が脳裏をかすめる。何回か死の寸前まで追い詰められ、バラモスには一度は敗北し、恥辱を受けた。
母親の手料理で、養成所の先生方とささやかな慰労会の後、
「先生、実は・・・・」
バラモスを倒した時のことを女魔道士に打ち明ける。
「うん、うん、それで・・・」
恩師は黙ってセメントの話を聞いた。
「世界はこれで平和になるのでしょうか」
「そうね・・・魔王軍も一枚岩じゃないっている噂は聞いたことはあるわ。でも往々にして、リーダーを失った組織なんてのはあえなく瓦解するものよ。しばらくは残党との戦いが続くことくらいは覚悟しなくちゃいけないけど、ね。」
「そうですか・・」
「とりあえず明日は宮廷であなたの帰還式と祝勝会よ。わたしたち養成所の教官も魔王軍には散々苦しんだから・・ねえ。」

2018年4月 3日 (火)

新説ドラゴンクエスト3 第206日目続き

「バラモスよ・・・何たる醜態か。人間の女一人にやられてしまうとは・・・・だがここで戦力としての貴様を失うわけにはいかん・・・女勇者よ・・・決着を付けたくばギアガの大穴より闇の世界に来い・・・魔族の精鋭の恐怖を味わわせてやる・・・・」

何者かがセメントの脳内に語りかけたその後
バシュッ!!
黒い光が瞬き、バラモスの姿は玉座の間から消えていた。大量の血痕を残して。
(私・・・生きて・・・帰らないと)
セメントは最強回復呪文を唱え、痛む体を引きずって、返り血で血まみれのままその場を後にした。来た道を脱兎のごとく逃げる。魔族の追手を警戒したが、首領を失って動揺しているのか、たまに出会う魔物もぼう然とした状態だったのでやすやすと逃げ切れた。ほどなく城門を抜けて、
「ラーミア!」
神の鳥を呼び、飛び乗る。とりあえず魔の地、ネクロゴンドを抜けなければ。そう考えてセメントはここ数か月根拠地にしているダーマへ向かった。

ザアアアア
夜が明けて、ダーマ神殿近くの泉。
バラモスの打撃を数十回も受けてぼろぼろになった刃の鎧、兜を脱ぎ、厚手の服も脱いで下着姿のまま泉に入り、返り血を洗い流す。そのあと鎧と兜も水ですすいで清めた。
(ふう・・・・)
そのあと予備の服に着替え、火を起こして茶を飲んで一息ついて、セメントは状況を整理する。
(やはりバラモスは魔族の幹部であって、黒幕の首領は別にいたんだ)
最後に出てきた正体不明の声。あれはたしか、ギアガの大穴に来いと言っていた。
ただ、私はバラモスを倒したはず。最後の最後に邪魔が入ったけど。私はあいつの断末魔を聴いたはず・・・
セメントはこの後どうすべきが思案したが、ひとまずアリアハンに戻り、バラモス討伐を報告しようと考えた。だが体は長い死闘で疲弊しきっている。とりあえずダーマの宿坊に一泊した。

2018年4月 2日 (月)

新説ドラゴンクエスト3 第206日 対バラモス再戦

206日目 3月23日
「また会ったわね」
 「・・・そうだな、こんな夜中に何の用かね」
「あなたを殺しに来た。」
 「無駄なことを。せっかく逃げれたのにまた犯されに来たというわけか。愚か者めが」「ふざけないで、この極悪」
セメントは鋼の剣を構えた。
「人間はいつもこうだ。負けるとわかっておるのに余計なプライドで刃向ってきおる。まあいい。こんどは逃がしはせぬ。我が側女として地下牢獄で壊れるまで弄んでやろう」
「ウラァ」
セメントは手にした剣を投げた。バラモスは首を傾けてかわす。しかしそれはフェイント。セメントは隠し持っていた魔封じの杖を掲げた。まばゆい光がほとばしる。
「うくっ!何をしやがった!魔法が・・・使えぬ・・・きさま!」
(作戦その2、まず相手の脅威を減らす)
バラモスは急場しのぎに火炎を吐きつける。セメントは落ち着いてドラゴンの盾で防ぐ。そのあとセメントはジパングで手に入れた草薙の剣を構えた。青い光が地面を走る。まずバラモスの装甲を落とすのが先。
「うぐっ、小娘が、つまらぬ小細工を弄しおって!」
一回は外したが、落ち着いて草薙の剣を使い、青い光を2回当ててバラモスの堅い装甲を無効化した。
(ここまでは、予定通り・・・あとは稲妻の剣で斬っていくだけ)
セメントは最高回復魔法を唱えてから、稲妻の剣を取り出した。
「おらあっ!」
バラモスの肩口を狙って斬りかかる。手ごたえはあった。
「・・・少しは腕を上げたか。だが結果は前と変わらぬ。所詮は人間、上級魔族の前にひれ伏すのだあ!」
と言ってバラモスは殴りかかってきた。刃の鎧越しでも構わず強烈な拳がセメントを襲う!
(うげっ)
その力はトロルとは比較にならない。衝撃をこらえる。だがセメントは見た。
(血が流れている)
傷口が塞がっておらず赤い鮮血がほとばしっている。
ひるまず斬撃を入れる
ばしゅうっ!
バラモスも打撃と火焔で応戦。セメントは意識が砕けそうになると最強回復魔法を唱えた。3回斬撃を入れたら回復魔法。この流れが数回繰り返された。
(落ち着いて、落ち着いて・・・)
そのころには床が血だらけ、バラモスは全身から鮮血を噴出させていた。
「おのれ、きさまああああ」
バラモスは狼狽していた。3か月前は歯牙にもかけなかった人間の小娘の斬撃が威力を待ち、わが法力の回復が追いつかぬ。馬鹿な・・・
「わしは魔王バラモス!人間の小娘ごときに負けるはずがない!うおー」
とはいえ炎と殴る蹴るの単調な攻撃だけ。時折呪文を唱えるそぶりを見せるがまだ魔封じの杖の効果が続いている。
(やれる、このままいけば・・・)
3か月前よりはるかに威力を増した勇者セメントの斬撃が命中!また命中!
(ぬおおお、馬鹿なバカな・・・)
バラモスは力任せにセメントを殴りつづけたが、落ち着いてセメントは回復魔法を交えながらすくっと起き上がり斬撃を入れる。こういう泥臭い戦いはこの3か月トロルと何百回もやってきた。気が付けばバラモスの両こぶしは刃の鎧の影響で真っ赤に染まっていた。
(このわしが負ける!こんな小娘ひとりに、そんなことがあってたまるか・・・)
少数派の下級魔族から名をあげてゾーマに取り立ててもらい、魔王軍の中で地位を少しずつ上げていき、ついに方面軍総司令官にまでのし上がったのに・・・
「フゴーッ!殺してやる!」
バラモスは突進してセメントに抱き着いた。そして至近距離から火炎を吐きつけた!
しかし耐えきったセメントは抱きつかれたまま回復魔法を一度入れてから魔王の脇腹へ稲妻の剣をめり込ませた。
「フガーッ」
おびただしい鮮血が流れるのもかまわずバラモスは捕まえた両の手を離さず火炎を吐きつける。髪の焦げるにおい。
(うあっ・・・でも、まだ、やれる)
セメントはその体制のまま後方にゆっくり倒れて、すかさず体を入れ替え、上に乗る体勢となった。そしてバラモスの胸元へ稲妻の剣を突き立てた。
「ガハーッ!」
おびただしい鮮血。もうバラモスのローブはズタズタで朱に染まっていた。
「ガハーッ」
バラモスも最後の力を振り絞り、下からセメントの顔面を殴りつけ、炎を吐いた。しかしセメントは冷静に回復魔法で急場をしのぐと右手の剣をバラモスの胸板に何度もめり込ませた。
「アッガガーッ」
ついにバラモスは口元から大量に血を吐いた。
「お、おのれえ・・・人間のコムスメゴトキニ・・・、」
しかしバラモス勝負を捨てず倒れたまま最後の力を振り絞り、下からセメントの頭部めがけて大ぶりのパンチを入れる。セメントも砕けそうな意識をつなぎ止めながら稲妻の剣を突き立てる。凄絶な争いとなった。
ガン、ガク、ガキン、ベコン
オルテガの兜の装甲が悲鳴を上げる。
(お願い、父さん、私を護って・・・)
しかしセメントの頭を殴っていたバラモスの力は徐々に失われてゆき、力なく兜をカシンとたたくのみになった。
「うぁおー」
セメントは憤怒の形相でバラモスの胸元を稲妻の剣でえぐった。
「グボボボボボボ」
バラモスはついに動かなくなった。あたり一面はさながら血の海だ。
(やった、の?)
バリバリバリバリバリ
あたりを黒いバリアがつつむ。
「そこまでだ」
(何者)
「バラモスよ・・・何たる醜態か。人間の女一人にやられてしまうとは・・・・だがここで戦力としての貴様を失うわけにはいかん・・・女勇者よ・・・決着を付けたくばギアガの大穴より闇の世界に来い・・・魔族の精鋭の恐怖を味わわせてやる・・・・」

何者かがセメントの脳内に語りかけたその後
バシュッ!!
黒い光が瞬き、バラモスの姿は玉座の間から消えていた。大量の血痕を残して。

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